ウツボせんせぇ (ページ35)

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せんせぇページ35

ヴィルside

｢ねえ、なんで不機嫌なの？｣

レオナ｢…聞くな｣

｢ねえ、異端の僕と嫌われ者の王子〜｣

レオナ｢噛み付くぞ｣

｢んふ、ウツボと虎に勝てんの？｣

｢レオナちゃんは獅子で
僕は陸で言うと虎は…強いって言われてるよ？｣

｢僕に勝てるの？ライオンちゃん｣

レオナ｢寝言は寝て言えウツボ｣

んふ、と笑うA先生は

｢ねえ、婚約者さん〜｣

｢僕との結婚破棄する方法知りたい？｣

レオナ｢…｣

顔を少しあげたレオナ

｢僕の国で、強いって証明すればいい｣

｢強いやつが王者だ、簡単なことだろ？｣

｢でもね、弱いと興味無いんだよ｣

｢強かったら王者の言うことは絶対
弱いやつの発言なんて聞かないでしょ｣

｢だから
強さをアピールしたら
破棄できるってわけ、やってみて｣

レオナ｢…｣

レオナ｢俺が弱いわけねえだろ｣

｢そうだね｣

レオナ｢…｣

で、アタシにどうする？と聞く

ヴィル｢アンタ馬鹿なんじゃないの？｣

レオナ｢俺の場合
ユニーク魔法で沈めることは出来るがな
それじゃ意味がねえんだよ｣

そりゃそうでしょ

ヴィル｢アタシなら、他の方法は考えるわよ｣

別に魔法じゃなくたっていいんだから

________

主人公side

異都の国は

異端児として生まれた人々の国だ

先祖代々、それぞれの種族には

必ず子供に異端児が産まれる

産まれた途端、みんなは喜び

王子・姫にする事がある

各々の子供たちで戦わせ

王者を決める

ってのが昔のやり方だった

だから、戦争が多くて巻き込まれることは多かった

今じゃお祭りになってて

異端同士のぶつけ合いで勝った所が

1年好きなことをみんなでやる決まりだ

去年の兎は、お餅を使った食材を売って金儲けした

餅の材料はこの国でしか入手できないため

入手困難で他国から鎖国を解除してくれと

頼まれたくらいだったけど

戦争に巻き込まれないために

鎖国にした

結界と警備で守られているこの国に

レオナ｢すげえな、ここ｣

持ち物検査・魔力測定・戦闘技術力を測った彼は

やっとこの国に入ることが出来た

｢ようこそ、異都の国…〝ハエレシス〟へ｣

｢歓迎しますよ、王子｣

レオナ｢…｣

ようこそ、異端の国へ

貴方はどこまでが、異端なのか

見てあげますよ

｢キミがなぜ、国に嫌われてるか見てあげるね｣

そう言うと彼は私を睨んだ

だって、そうでしょ。こっちからしたら

生ぬるいもん