一 ページ4
梅原side
仕事が終わって施設に着いた
話はすんなり通り、手続きやらなんやらを済ませた
中を見させて欲しいと言って見ていたけど
ご飯の時もキャッキャして笑ってる子供しかいなかった。
…どういうことだろう。
施設を出た時に呼び止められた
男｢あの、｣
梅原｢？はい｣
男｢貴方がAちゃんの里親になったんですよね、｣
梅原｢はい｣
男｢っ、よかった…。これ、施設での日記です。良かったら持ってってください。なにかの役に立つかもしれないです…じゃあ、｣
梅原｢…｣
離れていった男の若い人。
安心した顔、殴り書きに書かれてたダンボールに
名前と電話番号を見るに彼かな、と思った
家に帰ってAを寝かせる
マネージャーに貰ったのか黒い猫のぬいぐるみを抱き抱えて寝ていた
日記を読むとAのことを書かれているものだった
(来た日、施設生活での出来事、捨てられた日)
梅原｢…4歳…｣
父親はいなく、母親は産んですぐに亡くなった
親戚たちの発言が常に親の命を奪った悪魔の子と言われ、施設長が引き取った
だけど、施設長もまたスタッフに押し付けるだけだったと書かれている
この子に残ったのは名前だけ
手続きをして彼女は梅原になった。
家族に事情を話し、隣で寝てるAを見る。
｢…ぅ｣
梅原｢おきた？｣
｢あれ…かわさんは？｣
梅原｢あ、マネージャー？マネージャーはおうち帰った｣
｢…猫くれた｣
梅原｢よかったじゃん｣
｢うめたってつけた｣
梅原｢なんでうめた？｣
｢かわさんに、うめはらになるからうめたってどう？って言われた｣
｢うめはらになったの？うめはら｣
梅原｢うん、これからは梅田Aじゃなくて梅原Aって言うんだよ｣
｢まほうつかいになれた？！｣
梅原｢はは笑なれたよ。おめでとう｣
｢…お兄ちゃんはなんてよべばいいの…？｣
梅原｢パパがいいなあ〜｣
｢ぱぱってなに？｣
梅原｢お父さんって意味、｣
｢テレビで見た！｣
梅原｢おお｣
｢なんかね、やさしくてあんしんするひとっていってた！あってる！｣
梅原｢ふは笑合ってる？｣
｢あってる！ぱぱにあえた。へへ｣
梅原｢！…、｣
本当のお父さんとは違うけど頑張るから…
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作者名：のるのら
| 作成日時：2021年7月13日 1時
