【声優・短編集】2

ワガママ【梅原裕一郎】 ページ24

梅原side



真木が困ってる

でも、俺が1番頼って欲しいのは

彼女である鮫川Aさんだ



｢…大丈夫？｣

梅原｢え？｣

｢考え事？｣

梅原｢あ、いえ｣

そっか、と笑う



真木はあれ以来来なくなった

増田｢えぇ…気づいてなかったの｣

真礼｢うーわ、梅原くんて…天然｣

梅原｢…｣



2人に呼び出されて話を聞いた

Aさんの悩みは

俺に懐く真木の事だった

増田｢普通、他の異性が毎日毎晩電話してきたらさ…嫉妬するでしょ…｣

真礼｢梅原くん、ドライな彼女多かったの？｣

梅原｢いえ…口にする人の方が多かったです｣



あえて言えなくなるのか…知らなかった

真礼｢年上だからって遠慮してたよ｣

年上って言ってもひとつしか違わないのに

なんて思いつつ、彼女を探した



真木｢梅原先輩から身を引いてください｣

｢…うーん、なんで？｣

梅原｢(…は？真木？)｣

真木｢正直邪魔なんです｣

内田先輩と増田先輩使って楽しいですか？

なんて言われてて

｢うーん、困ったなぁ…笑｣

笑ってるけど予想外なことが起きてびっくりしてる



梅原｢真木？｣

真木｢あー！先輩！探しましたよ！｣

｢…、｣

しょも、と落ち込む姿は初めて見て



腕を広げた

真木｢！｣

ぱあ〜と明るくなる真木を完全に無視して

ぎゅう、と抱きついた俺

真木｢え？！｣

｢、え、え｣



梅原｢もっと甘えてください｣

梅原｢俺の彼女なんですから｣

真木｢彼女ぉ？！｣



梅原｢俺が好きなのは鮫川さんだから｣

梅原｢今後も相談は他の女の先輩にしろよ｣

Aさんを連れて歩く



｢よかったの？あんなこと言って…｣

梅原｢悩み相談なら、俺にしてくださいね｣

｢え？｣

梅原｢彼女なら、ワガママ聞けます｣

梅原｢Aさんの相談はなんですか？｣



と、聞いたら

｢…裕一郎くんを独り占めしたいってのが悩み｣

梅原｢…はぁ｣

｢…ごめんね、おばさんがこんな子供みたいな…｣

梅原｢全然いいです、むしろもっとワガママ言ってください、じゃないと俺がもっと甘えちゃいます｣



彼女には、かっこいい所見せたいので

と、笑って見せた



俺の彼女は年上で、甘え下手

ワガママもっと言ってくれていいんだから

好きな人からのワガママは

男は嬉しいもんですよ

スイッチの違い【梅原裕一郎】リク→←ワガママ【梅原裕一郎】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す