出会い ページ3
「っ、すみませ……」
新宿某所、メンバーの飲みに付き合わされた私はフラフラの状態で歩いていた。
ゔあー完全に飲み過ぎた。視界がぐらぐらする……ぐらぐらしてるのは足元か?どっちでもいいや。太陽眩し……
こんなんじゃいつ転んでもおかしくないな、きおつけよ
案の定通行人にぶつかりまくって本日何度目かの謝罪をする。と、目の前にいる人に見覚えがあった。
ルルの担当?違う、こんなイケメンじゃない。月宮の推してるTicTocer?違う、もっとチビだった。⎯⎯……あれだ、エゴプラだ。最近界隈で話題のメン地下のリーダー、かなただ。
ウルフカットの金髪に醸し出される色気、帽子とサングラスで誤魔化しているけど絶対にそうだ。
「ごめんね、大丈夫?酔ってるみたいだけど気をつけてね?」
にこりと笑い、怒るどころか心配までしてくれるなんて。完全オフのはずなのに仕事中みたいな対応。これをサラリとやってのける技量があるからファンもついてくんだろうな、なんて全然関係ないことも考えたりして。
そこまでできないから私はいつまでたっても三流以下のしょうもないアイドルなんだろうな、なんて自分が楽になるためだけの自虐もして。
「す、すみません、ありがとうございます……」
そこら辺の
ファン層は違うけど一応ライバルみたいなものなんだからむしろ警戒しなきゃいけない対象なのに。
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作者名:ナン | 作成日時:2024年2月25日 12時