【WT男主】呪われてんだよ (ページ9)

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「A、この辺レーダーに反応あるんだが見つからないんだ

なんか''見える''か？」

『ちょ待ってくださいね、荒船さん

あ、いました、その木の上にくっついてますよ』

「お、了解
ありがとな」

『いーえいーえ』

せっせこラッドの串刺しを作っているところ
帽子を被ったボーダー隊員に声をかけられた

荒船哲次さん、1個上のB級の隊の隊長さん

「便利だな、AのSE(サイドエフェクト)は」

「なんだっけ、名前」

ひょこひょこっと現れるのは
全体的に髪の毛を上に上げた村上鋼さんと黒髪を少しセットした穂刈篤さん

両方とも荒船さんと同じ1個上の高３

『強化空間認識っすよ

まぁ、名前なんてあんまり関係ないですけど』

強化空間認識
俺を中心に一定距離上から見たように見ることが出来る

イメージするならとある週刊少年漫画雑誌の某バスケットボール漫画のチャラめのガードの鳥の名前の着いたかっこいい能力のような、そんな感じ

そのため箱の中身はなんじゃろな的な透視能力なんてものはないし、あくまで上から見える範囲

室内にいる場合その部屋が大きな窓や開口がない限りその部屋全体を上から見るのが精一杯、と言ったところだ

「にしても便利だな、そのSE(サイドエフェクト)

かくれんぼ無敵だし
飛んでくる銃弾なんかも見えてるから狙撃も効かないって聞いたぜ？」

と、言ってくるのは穂刈さん

『まぁ、そうっすね

俺の能力使って見えてる範囲は
少し動きがあるだけでもピントが合うみたいに情報入ってきますしね

でもあんま周りが動きすぎてると脳みそ追いつかないんですよ

だから人混みとか大っ嫌いですし
こんなみんな集まってると人酔いしそう』

周りには隊服を纏ったボーダー隊員だらけ

さっきから周りの動きが目に入りすぎて脳みそがパンクしそう

「無理はするなよ、A」

「あっち、人少なそうだし移動する？」

ガシガシと俺の頭を撫で回す荒船さんと
心配そうに顔を覗いてくる村上さん

『もうほんと、先輩達好きです』

「ほら、無駄口叩いてないでちゃっちゃと終わらせるぞ」

うわ、荒船さんそんなこと言っちゃって

さては、ちょっと照れてるな？笑

『はーい、A了解』

とりあえず、大人しくラッドの串刺しフルコース作ることにしましょう