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「…ありゃ、もう起きたのか。まだ6時だけど」
早朝。施設周りが騒がしくなったことに気付き、来た道を引き返す。
一晩歩き通したおかげで、ある程度のマップが頭に入った。呪霊も間引けたので成果は上々である。
徹夜明けの外れたテンションで、スキップしながら戻ると何とも言えないカオス空間が広がっていた。
「なんというか……朝から元気だねぇ。スゴくいいと思うよ、うん」
「これ見てそう言ったのは今のところお前だけだよ」
徹夜明けの幻覚かと思っていたがしっかり現実だった。うわぁ、と口に手を当て若干引いていれば背後から声が掛かった。
「おはよう相澤さん。皆とっても早起きだね」
「おはよう。時間は有限だからな。で、何か異常は？」
「これといった事はなかったよ。呪霊は大体祓ったから一先ず安心って感じ。深夜に相澤さんたちが見た通り、夜通し偵察してたからね…地形も概ね頭に入った」
朝日が染みるぅ、と手庇をしつつ目を細める。
個性が大盤振る舞いされているフィールドを無言で眺め始めると、相澤さんが息を細く吐いた。
「……気付かれてたか」
「あれだけ視線が刺されば嫌でも気付くよ。特に支障はないから別に構わないけど…場所バレ防止で帳下ろせないから、気を付けてね」
呪霊なんて見たいものでもないでしょ？と続ければ肯定だけ直ぐに返ってきた。
何が引き金で視認できるようになるのか。勿論、個人差があるので興味本位で近づかれては困る。特に今回は単独任務の為、余計な行動を取られては迷惑極まりない。
好戦的な連中には釘を差しておかないと、とぼんやり考える。
すると、ﾊﾟﾀﾊﾟﾀと駆け寄る音と共に「やーっと見つけた！」と明るい声が掛かった。
「おぉ！赤と青、と来たらやっぱり黄もいるよねー！この流れ的に次は緑とか？」
「残念ながら違うよ。ねぇ、君がマンダレイたちが言ってたヒーローでも卵でもない子？」
「そうそう！だから私に
そう言って、全てを見透かすような真ん丸の瞳に手を翳す。予備動作なくするりと近寄ったことに驚いたのか、黄猫さんは小さく息を呑んだ。
「____ヒーロー名、ラグドール。個性はサーチ。100人の居場所から弱点まで把握可能で、情報分析のスペシャリスト」
「！」
「……知らないんじゃなかったのか」
「立体の彼女たちは知らないよ？あくまで情報、紙面上で知っているだけ。合ってた？」
「大大大正解だよー！君も情報分析得意なんだね！！」
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コロッケ - 本当に好き！主人公の性格とかも面白いしヒーローと呪術師の価値観の違いも上手く書かれてて最高です！是非更新宜しくお願いします！ (11月17日 2時) (
レス) @page17 id: 0002858abd (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 更新されててびっくりしました！これからも更新がんばってください！応援してます (10月19日 20時) (レス) @page16 id: 09404ca91f (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - 占ツクにこんな文章のしっかりしてる最高の作品があったとは。もう何回読み返したかわからない。更新お待ちしてます大好きです (8月30日 18時) (レス) id: b3cc1c8641 (このIDを非表示/違反報告)
わらび - 投稿ありがとうございます！オリ主ちゃんや、ストーリーが好みすぎて何度も繰り返し読んでます！これからも応援してます！ (8月21日 21時) (レス) @page15 id: 852819b8c2 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴリラ - ほんまに好きです最新まってます (8月15日 23時) (レス) @page14 id: fa8371b6ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2022年8月29日 22時
