■呪い99 ページ10
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『ッ！』
両腕が痛む。完全に外れてるな。腕に力が入らない。
...もし、俺が1人でステインと戦っていたら俺は勝てていたのだろうか。
否、それはないだろう。
緑谷の忠告があったからこそ。轟の加勢があったからこそ俺はあの時ステインから逃れた。
俺の場合、俺という存在が仇となったか...。
────俺は“あの時の事件”を知っている。
あの時の事件...。
何故彼が知っているのかは分からない。
────おまえが1番の贋者だ！
────社会のゴミだ!!
『ﾁｯ...そんなの分かってんだよ...。
俺がここにいちゃいけないことも...。贋者だってことも』
唇をかみ、拳を握る。爪を伸ばしたままということを忘れて爪が入り血が流れ落ちる。
そんなことはどうでもいい。腕の痛みももうどうでもいい。
『クソが...』
また舌打ちをすると踵を返す。
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緑谷side
ヒーロー殺しを拘束したあと、グラントリノと他のヒーローたちと合流。
時間で言えばほんの5〜10分位の戦いだった。けれど、僕らにとってはものすごく長い戦いのように感じた。
そう考えたらどっと疲れが...。そう思った瞬間。
脳無の兄弟が飛んできて
「え、ちょ...わぁあああああ!!」
僕の体を掴んできた。
だけどそれはヒーロー殺しによって...助けられた。
「!?」
その後にエンデヴァーが来てその姿を確認すると、ヒーロー殺しは少しずつ足を踏み入れて言った。
「贋者...。正さねば...誰かが...血に染まらねば...！英雄を取り戻さねば!!
来い。来てみろ贋者ども...アカツキと共に...!!
俺を殺していいのは本物の英雄だけだ!!!」
ヒーロー殺しの威圧に皆がたじろぐ。
─...後から聞いた話なんだけど、この時ヒーロー殺しは、折れた肋骨が肺に刺さっていたそうだ。
そして気を失った。
誰も血を舐められてなんかいなかった。なのにあの場で一瞬。
ヒーロー殺しだけが確かに、相手に立ち向かっていた。...─
.
ヒーロー殺しを警察に引き渡したあと。
「あれ...あの人は？」
「どうした緑谷」
辺りを見渡していると轟くんと飯田くんが隣に来て問いかけてきた。
グラントリノやエンデヴァーは警察と話をしている。
「あの狐のお面をつけていた人を探してるんだけど...」
「あぁ、あの人か」
数多の火の玉を撃ったり、爪を伸ばして捌いたり、ヒーロー殺しと互角だった人。
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夕霧 - とても面白かったです！これからも更新頑張って下さい！ (2018年7月2日 21時) (
レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
露下 - 何も言わずに途中で完結させてしまったのですね。非常に残念です。 (2018年6月9日 2時) (レス) id: c9fcaf73a2 (このIDを非表示/違反報告)
お花娘。 - お話し、とても面白いです。更新待ってます。 (2018年3月14日 6時) (レス) id: 069fe02916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐるたん。 | 作成日時：2018年3月4日 0時
