６．人間の処遇 ページ6
あれ？入間君と、…誰？
「Aさんっ」
「丁度よかった、キミにも一緒に話を聞いて欲しい」
黒スーツで眼鏡に髭…見た目はちょっと怖め
それに首のチョーカーが気になるけれど
すごくイイ声で優しそうな話ぶりの方
でも、話題は穏やかなものではなかった。
「入間君にも話したんだが、私は以前、人間に会った事があってね」
「えっ！？」
「"保護"して人間界へ帰したよ」
「保護…！」
「正規の手続きをとって、人間界にすぐ戻れるように
魔界での記憶を全部消して家に帰してあげたんだ」
人間界に戻る？
記憶を消す？
あの、独りぼっちの家に帰る？
そんなの――…
「元祖返りが増加している魔界に人間がいるのはとても危険だ」
絶対に嫌だ…！！
「だから君たちがもし助けてほしいなら…」
「お父様！こちらにいらしたんですか！」
割って入ってきたのは生徒会長
彼女は、入間君の事を褒めて
「入間はとても優秀な悪魔ですよ」
フォローしてくれた。
「しかし珍しいな、お前がそこまで評価するとは」
「いえっその…まぁ
彼とは…よく2人で話すといいますか…」
「2人で？」
雲行きが怪しくなったお父様に気付かず話を続ける生徒会長
入間君が放課後、独りで出て行くのは、彼女と一緒に談話室でお茶していたかららしい
「主に恋愛についての話を！
他にも将来についても語ってます！」
生徒会長と、そういう仲なの…？
凄いよ入間君
私は入間君を待つ間、バラム先生とお茶してるけど、主に人間の生態の話だしなー
お父様のメガネが何故か割れるという不思議現象が起き
「貴様に"お父さん"と呼ばれる筋合いはない！！」
「いえっ言っては…」
フラフラと生徒会長に付き添われて医務室へ
お父様、可愛がってた娘の結婚の話？でショックだったんだろうな
私も、入間君に先を越されようとは…ッ
「…びっくりしたな」
「そうだね…色々と」
「Aさんは…」
「私は、絶対バレないようにするよ
だって…帰りたくないもん
好きな――
家族がいるしねっ」
もし入間君が保護を望んで帰りたいのだったら、押し付けになっちゃうかなって少しだけ思ったけれど
きっと彼も同じ思いな気がする。
入間君は、何とも言えない表情をして
「入間ちーAちー！！」
「中々来られないので心配しました！」
「…ごめん！」
「ごめんね。ありがと」
迎えに来てくれたお友達に笑顔を返していた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 520人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「魔入りました!入間くん」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍 - なかなかこの作品の小説がなくて探してて、しかも面白くて最初から一気に読んじゃいました！ありがとうございます！カルエゴ先生目当てできたけど、この作品を読んでバラム先生も大好きになりました！更新頑張ってください！ (2020年5月29日 11時) (
レス) id: defb268ed2 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬。(プロフ) - とっても面白くてドキドキします…！更新頑張ってください！ (2020年5月26日 4時) (レス) id: 63bc0d8925 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - 続編おめでとうございます！私は受験生で勉強ばかりなので良い気分転換になっています！これからも頑張って下さい！ (2020年5月21日 14時) (レス) id: 8a627f5ef5 (このIDを非表示/違反報告)
雪猫 - 続編おめでとうございます！もどかしくてウズウズしちゃいます笑いつも楽しく読んでいます、これからも頑張ってください！ (2020年5月20日 23時) (レス) id: 07da1e2227 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：周杜（ｼｭｳﾄ） | 作成日時：2020年5月20日 12時
