ノーマル人間が魔界へ行くと…５【魔入間】

３． ページ32

お迎えの声がして、「入間君、行こう」と手を差し出した。


「いつでも甘えてくれていいんだからね
手を繋ぎたかったら、そう言って」

「ありがとうございます
でも二人の前では恥ずかしいから、玄関までで大丈夫です…」

「A様、抱き合いたいです」

「貴方ではありません！！」


こうして騒動は幕を閉じ、可愛い弟が戻って来てくれた事を心から喜んだ。

そう、心から――…

いや、自分の気持ちには嘘つけない

悪い入間君も……良かった…

どっちの入間君も好きなのだった。





問題児クラスで勝ち取った教室ロイヤル・ワン


「イルマ君こっちね！」

「えっ」


魔王の椅子に座らされ、いじられる入間君


「よっ王様！」

「明日は己と交代だぞイルマ！」

「はーい昨日みたいに俺様な顔で〜」

「は、恥ずかしい…」


撮影会が始まった。


「粛にッ」


入って来た先生は、リード君・ガープ君に捕まり


「先生も一緒に撮りましょー」

「なッ、離せッ」


後日ジャズ君からもらった、集合写真にカルエゴ先生もしっかり写っていた。


「ありがとうジャズ君っ
私、凄く嬉しいよ」

「え…？
い、いや〜ハハッ
そんなに喜んでもらえるなんて
何て言うか…」


ジャズ君は顔をポリポリ掻き、ポンと私の頭に手を置いた。

少しの間の後、くるっと後ろを向き、何やら「くぅ〜ッ」と唸り？

リード君達に「ズルい」だの「抜け駆け禁止」だの言われてたのは私は知らない。


紛れもなくカルエゴ先生だ！

先生と一緒の写真…

め…めちゃくちゃ嬉しい…っ


写真の中の素敵なカルエゴ先生から目が離せなかった。

続編のお知らせ→←２．

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す