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入間君リクエストのサブノック君が主役の魔王劇を観劇にテントに入り
「この薄暗さは好都合ですね」
耳打ちしてきたオペラさん
すぐ傍におじいさんも居るっていうのに手を繋いできて
睨んだのだが、反対の人差し指を口に当て「始まりますよ」と
途中も尻尾でちょっかい出されて、声が漏れないよう口を塞くのに必死だった。
おかげで、あまり内容が入ってこなかった
ごめんサブノック君…
上演終了後
「なかなか良いものを拝見できました
楽しかったですね」
などと言ったオペラさんを恨んだ。
入間君と共にサブノック君とお話
サブノック君って、おじいさんよりも背が高かったんだー
最初、大きくて怖いって思っちゃった筈だよね。
「カッコ良かったよサブノック君!
と、妹さん?」
妹のシルビアちゃんが言った
「兄様はなかなか実家に戻られないので会えて嬉しいっス!」
初耳のそれを聞いて驚いた。
「サブノック君って独り暮らししてるの!?
自立してて偉いねっ」
「ぬぅ?
A、主は知らなかったか」
「Aさん!?
兄様の未来のお妃様!」
嫌な予感がするよりも早く前に出て、いくらか背の高い彼と妹ちゃんを見上げて圧を掛けている。
「何かの聞き間違いでしょうか?」
「オペラさんっ
ちいさい子相手によして下さい!」
「A様、私が相手をしているのは、失礼な見当違いをなさっている図体がデカいだけのおバカさんです」
「どっちが失礼なんですかっ」
「兄様に向かって…!」
「ほほぅ
主がAの使い魔とやらか
噂に違わぬ嫌われっぷりよのう」
「どうやら血祭りをご所望のようで…」
「オペラさんッ
貴方が言うと冗談に聞こえないから!」
怯えだした妹ちゃんを入間君含め3人がかりでなだめる。
私はオペラさんの腕を掴んで引っ張った。
普通ならテコでも動かないのに、彼は数歩下がり
「A様、腕を組まれたいのでしたら素直にそう仰って下さい
しかし、今は控えましょうね」
小声でそんな事を言った。
何故そうなる
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作者名:周杜(シュウト) | 作成日時:2020年8月8日 14時