# 138 ページ38
.
ドキドキしながらギュッと目を瞑ったらしばらく布団越しに“あ〜腹へった”とかのひとりごとを言ってたオセフン。その低い声を聞いてたらすごく落ち着いてきて、あっという間に夢の中だった単純な私。いつの間にかあったかいオセフンの胸の中でぐっすり眠ったから朝はすっきりしゃっきり元気100%で目覚めた。起きて少しボーッとしてる間に時間ギリギリになったからオセフンは先に部屋へ帰って行ったけど、支度を整えて部屋を出たらちゃんと外で待ってくれてた。それで道を歩く時はちゃんと手を繋いでくれた。こんなの初めてなんだけど！
『甘いなぁ…』
「ん？」
『何でもない』
昨日からず〜〜〜っと思ってたんだけどね、
つん、はどこ行きました？オセフン様。
.
『おはようございまーす』
「あ、おはよう……」
スタッフルームで着替えてフロアーに行くと眠そうなジョンインがいて社員さんと話してて、オセフンと一緒に近付くとじろじろ見られてニヤッと笑われる。
「ひょっとして…」
「なに？」
「んー、何でもない」
にやにや笑ってるジョンインは珍しく勘が働いたのか、それ以上は何も言わなかったけど、すぐ後によかったなって私に言ってきてへへって曖昧に返事を返しておく。ジョンインもずっとオセフンを見守り支えてきたうちの一人だもんね。
「いらっしゃいませ、こちらへどうぞ」
「セフン君、お久しぶりね」
「お久しぶりですね、あれ、髪切りました？」
接客してる彼もいつにも増してきらきら眩しい笑顔で、お客さんの目もいつになくオセフンに釘付けな気がする。
本当のオセフンが知れてもちろん嬉しいけど…ちょっとだけ複雑。
「ヒョンランチひとつ」
「りょうかーい」
『………』
私と2人でいる時はふんわり甘いテイストだったオセフンは、ここに来てからいつも通りに戻ってしまった。いや、そうやって公私の区別をつけるのはいい傾向だとは思うけど…。
「なに？」
『え、ううん、何でもないよ』
そう言ってレジの方へと離れて行く。いや、つんも好きなんだよ。好きなんだけどね…
やっぱり私だけに甘く優しいオセフンのあの破壊力が超絶すごかったから、ギャップを感じる。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1288人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - セフンのツンより、ヒロインちゃんの塩笑笑 (2019年12月26日 20時) (
レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
norita(プロフ) - あまいくりーむさん» わーん！そう言ってもらえて安心しました〜。本当にただのほのぼのでしたけど最後までかけて満足でした。感想ありがとうございました〜(o^^o) (2019年4月12日 20時) (レス) id: aabcc6a11b (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - 2人のアフターストーリーすごく嬉しくて癒されました！心温かく幸せです！ありがとうございました(^^) (2019年4月11日 21時) (レス) id: 9358b5978b (このIDを非表示/違反報告)
norita(プロフ) - ゆいなさん» 最高ですか？うわん嬉しいですT^Tこれからもゆっくりとですが頑張りますね！ありがとうございました(о´∀`о) (2019年3月24日 12時) (レス) id: aabcc6a11b (このIDを非表示/違反報告)
norita(プロフ) - きな子さん» うわぁ〜！最上級の褒め言葉頂けて幸せな気持ちになりました！！お返事遅くなってしまいすみませんでした！ (2019年3月24日 12時) (レス) id: aabcc6a11b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
