# 127 ページ27
.
「はぁっ、…お疲れ…買い物？」
『……うん、そう』
「……そっかよかった……貸して」
『これくらい持てるよ』
「いいから」
先にマンションの前に着いて私を待ってたオセフンは走ってたから呼吸を整えてて、エントランスに行こうとする私の手から荷物を奪ってすたすた歩いて行く。それ以上何かを言う気にもなれず、もやもやした気持ちのまま着いて行き、開いたエレベーターに乗り込む。
無言のままで乗っている狭いエレベーターの中は今までで一番居心地が悪かった。酸素が足りなくて息がしづらい感じ。今までオセフンといてドキドキする事はあってもこんなに居心地悪い事はなかったかもしれない。
「もう帰る頃かなと思ってカフェに向かって歩いてたんだけど行き違ったみたいで…」
『…………』
「コンビニにもいないし…スーパーは思いつかなかった」
『別に…スーパーくらい行くけど』
「うん、そこまで読めなかった」
重い空気を打ち消すかのようにそう言ったオセフン。目だけ動かして隣をチラッと見上げると同じくこっちを見下ろしててなんとも穏やかな表情をしてるからちょっと驚く。
『…何か用事でもあった？』
「いや…帰り危ないから迎えに行ってやるつもりだった」
『別にもう平気だよ』
「…………」
それで休みにわざわざ上がりの時間に合わせてカフェまで行ってくれたの？行き違って心配していつものコンビニにも寄ったりしてくれたの？それも息切らして走ってさ…。一体何のための優しさなのか知らないけどもうストーカーもいないんだし、オセフンだって用事あったり実家に帰ったりするんだから別にいいんだけどな。強く言えないのはオセフンも悩んでいたからってのをジョンインから聞いたばかりだからなんだけど。
エレベーターから降りると前を歩くオセフンに着いて後ろを歩いて行く。うちの部屋の前に着くと振り返って待ってるから手を出して荷物を受け取ろうとしたら“先に開けたら？”って言われてそれもそうだなと思い、バッグから鍵を取り出す。
「あ、」
『ん？』
「変えた？キーホルダー？」
『ああ、これは昨日ジェヒが…』
そう言いながら鍵を開けて振り返るとオセフンの表情が少し曇ってる気がしてドキッてする。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1288人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - セフンのツンより、ヒロインちゃんの塩笑笑 (2019年12月26日 20時) (
レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
norita(プロフ) - あまいくりーむさん» わーん！そう言ってもらえて安心しました〜。本当にただのほのぼのでしたけど最後までかけて満足でした。感想ありがとうございました〜(o^^o) (2019年4月12日 20時) (レス) id: aabcc6a11b (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - 2人のアフターストーリーすごく嬉しくて癒されました！心温かく幸せです！ありがとうございました(^^) (2019年4月11日 21時) (レス) id: 9358b5978b (このIDを非表示/違反報告)
norita(プロフ) - ゆいなさん» 最高ですか？うわん嬉しいですT^Tこれからもゆっくりとですが頑張りますね！ありがとうございました(о´∀`о) (2019年3月24日 12時) (レス) id: aabcc6a11b (このIDを非表示/違反報告)
norita(プロフ) - きな子さん» うわぁ〜！最上級の褒め言葉頂けて幸せな気持ちになりました！！お返事遅くなってしまいすみませんでした！ (2019年3月24日 12時) (レス) id: aabcc6a11b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
