カラフル＊短編集 13 (ページ12)

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『ギョンス、それって…』

「うん、まぁそういうこと」

『そっか…うん、おめでとう』

何度か別れたと言う2人は結局付かず離れずの距離を保ち続け、お互い誰とも恋愛をせず、再び付き合いだして、不思議な関係だなと思っていたら、いつでもギョンスがダメダメな私を待っていて受け入れてくれたんだとエリちゃんから聞いたことがあった。きっとエリちゃんにはギョンスがいてあげないとって職場の人達は思ってるだろうけどギョンスの方が必要としてる部分もあるってちゃんと分かってるよ。とにかくそう言う責任感の強いところ、姉としてすごく尊敬するな。
じんわり滲む涙を見て“まだ早いよ”って言う弟はなんだか言えたことにホッとしているみたいな表情。

「ごめんね」

『何が？』

「ヌナより先になってしまうけど」

『そんなの、いいに決まってるよもぉ～』

そんな気遣いしなくていいのに…向かいから手を伸ばしてテーブルに置いてある手の甲をポンっと叩くとふふっと笑って大きな目が細くなった。あーこうして気軽にうちにも来てもらえなくなるんだなぁ、やっぱり寂しいな。いつでも私には可愛い弟なんだもん。

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食事を食べ終え、食器を洗ってる間ギョンスはジュンミョンのお皿にラップをかけてくれたり洗い終わったお皿を丁寧に拭いていつもの場所にしまってくれた。それから“じゃあ帰る”と言ってそのまま帰って行った。引っ越しの荷造りもしなければいけないから長くは引き止められない。けど会いに来てそれを直接伝えてくれてとても嬉しかった。

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「わ、もうこんな時間」

相変わらず部屋に篭って黙々と片付けをしているジュンミョンを待ちつつ、読みかけの本を読み、その後うとうとしていたらあっという間に夕方になっていた。リビングの窓を開けて干していた洗濯物を取り込んでいたら声と共にリビングに入ってきたジュンミョンがジッとこっちを見ていた。

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