9−ストーカー ページ9
1月1日、公安警察に日にちなんて関係ない。
事件はいつ何時でもやってくる。
むしろ、今日のようなめでたい日に限って事件は多いものだ。
本当に勘弁してほしい。
現在の時刻は23時30分。
そして山積みの仕事たち。
「(これ終わったら、少し仮眠しよう。)」
ああ、今日も忙しい。
そのLIMEに気づいたのは家に帰ってからだった。
家に仕事を持ち帰ってやろうと思っていたが、その前に何か重要なことがないか携帯を確認する。
降谷零用のスマホを開くと、一件の通知が入っていた。
部下の風見だろうかと思ったが、どうやら違うようだ。
he_ragiという名前、アイコンは僕だ。
こんな写真いつ撮ったんだ。
いや、これは写真というより絵だ。
つまりこの人は僕を知っているのか?
既読をつけないように気をつけてメッセージを見ると、
「好きです結婚を前提にお付き合いしてください。」
正直寒気がした。
僕を知っている僕の知らない人。
絵の角度からして隠し撮りしたものを模写したものではないと分かるがそれにしても良くできた絵だ。
実物を見ないで空想のポーズで描けるということはこの人は僕のことをそれなりに見ているということだろう。
そしてこの台詞。
つまり…ストーカー、ということになるだろう。
今までそういうのがいなかったわけじゃない。
むしろ一般の人よりは多い気がしていた。
しかし仕事柄、後をつけられるわけにはいかないので後をつけられる前にきちんと釘を刺していた。
写真を撮られた場合もあったが、仕事上写真に写るわけにはいかないのでその写真もきちんと処分をした。
だがそれらは全て安室透のストーカーたちだ。
降谷零のストーカーは初めてと言ってもいいだろう。
「(これは早急に手を打っておかないと。)」
早速この人物について調べようとしたが溜まった書類を見て諦めることになる。
今のところ害は特にないし後でも平気か。
今日の僕は疲れていた。
次の日は安室透だった。
朝からポアロに出勤して開店するための下準備を済ませる。
このポアロの先輩である梓さんとちょとした雑談をしながら手を動かすのにもうぎこちなさはない。
その日はいつもより人が多かった。
常連のお客様はもちろん、友人を連れてくるというお客様もいた。
寒い冬なので、丁度温まりたかったのだろう。
いつのまにかこのポアロにも馴染んできたなぁ、としみじみ思った。
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なし子(プロフ) - akumaさん» コメントありがとうございます!気に入って頂けて何よりです(^-^)これからもよろしくお願いします!! (2019年2月18日 22時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
akuma(プロフ) - 新しい話ありがとうございます!18話すごい好きです。面白くて繰り返し読んでます!これからもお願いします (2019年2月12日 21時) (レス) id: f48d4cbf1b (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 朝凪来夢さん» コメントありがとうございます!朝凪来夢さんのことすげえ好きなんですけど() (2019年2月6日 20時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
朝凪来夢(プロフ) - 私の凡人アカデミアすげえ好きなんですけど() (2019年2月3日 15時) (レス) id: babb22cfda (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 颯さん» コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2019年2月3日 14時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポトハッハ(なし子) | 作成日時:2019年1月6日 17時