6−探偵 ページ6
「失礼ですが、最近LIMEが使えなくなったりしませんでしたか?」
ニコニコとあむぴスマイルでいう彼になんで知っているんだと思った。
だが、私の脳があむぴに慰めて欲しいと言っているからこんな夢を見ているのではないかという結論に至り、慰められモードに入る。
「えっ!よく分かりましたね!そうなんです、ちょっと前に凍結してしまって…」
「そうですか…何か心当たりは?」
うーん、と顎に手を当てて考えている姿さえもかっこいい。
「それがないんですよね。」
「本当に?全くないんですか?」
「はい。全く。」
私が全く心当たりがないことを伝えると、少し考えたように、そうですか…と一言帰ってきた。
「ってか、なんで安室さんこの子のLIME凍結したって知ってるんですか?」
不思議そうに聞く親友に、私の夢の中だからだよと心の中で返しておく。
これが現実だったらやばいぞ。降谷さんストーカーかな?
「ああ、すみません。僕、本業が探偵でして、詳しくはお答え出来ませんが、調査依頼が来たんですよ。失礼だとは承知の上、質問させていただきました。すいません。」
何かあったらご相談を!私立探偵安室透です!と、ちゃっかり名刺を渡される。
これが夢じゃなかったら家宝にしてるわ。
ところで店を出て数歩歩いたところで気づいたことがある。
今いる世界が私の夢の中だということは、私の思い通りにこの世界が動くのでは…と。
早速試してみようと、前を歩く親友に念を送る。
「(転べ転べ転べ転べ)」
だが、なかなか転ばない親友。
もっとスケールのでかい願いのほうがいいのか?
それなら…
「(100万100万100万100万)」
「あんたまたしょーもないこと考えてるでしょ?」
呆れた顔をして言う親友に満面の笑み返すとあほと言われた。解せぬ。
結局、親友は転ばなかったし100万も入ってこなかった。
夢だからといって自分の思い通りになるわけじゃないようだ。
ゴンッ
その日の目覚めは最悪だった。
いつもだったらベッドから落ちるなんてことはしないのに、夢でたくさん動いたからだろうか。
起き上がろうとすると、ぐぅ、と間抜けな音が部屋に響いた。
「なんか食べよう。」
家にあるもので適当なものを作ろうと冷蔵庫を開けるが、何も、なかった。
「スーパー、行こう。」
鳴り止まないお腹をさすりながらそう決心したのだった。
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なし子(プロフ) - akumaさん» コメントありがとうございます!気に入って頂けて何よりです(^-^)これからもよろしくお願いします!! (2019年2月18日 22時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
akuma(プロフ) - 新しい話ありがとうございます!18話すごい好きです。面白くて繰り返し読んでます!これからもお願いします (2019年2月12日 21時) (レス) id: f48d4cbf1b (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 朝凪来夢さん» コメントありがとうございます!朝凪来夢さんのことすげえ好きなんですけど() (2019年2月6日 20時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
朝凪来夢(プロフ) - 私の凡人アカデミアすげえ好きなんですけど() (2019年2月3日 15時) (レス) id: babb22cfda (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 颯さん» コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2019年2月3日 14時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポトハッハ(なし子) | 作成日時:2019年1月6日 17時