25ーまさかの ページ28
翌日、実家に帰ってきたら降谷さんがいた。
そんなことある訳ないと思われるかもしれないがこれは本気と書いてまじと読む方の本気だ。
なぜかテーブルを挟んであっち側には父親と降谷さんが、こっち側にはわたしと母親が、というお見合い的な配置だ。
なぜこんな状況になっているのか、それは数十分前にさかのぼる。
そう遠くでもない実家は電車で1時間、駅から徒歩20分程度の古風な建物だ。
そんな思い出いっぱいの実家の前で懐かしむ。
懐かしむといってもお正月に来たばかりなのでそんな久しぶりでもない。
でも、この中にもう十数年会っていない父親がいると思うと少し緊張する。
そういえばわたしの身内はちゃんとわたしの記憶通りらしい。世界がどうとか関係なくちゃんとわたしの体験してきた家だ。
意を決して家に入ると相変わらず小綺麗な玄関に女物の靴が一足、男物の靴が二足綺麗に揃えて置いてあった。
昔から靴は多い方だったのでしまい忘れかなと思いあまり気にしなかった。
靴を脱いで入ろうとすると奥にあるリビングから母親がパタパタとスリッパの音を立てながら出てきた。
「おかえり〜！お父さんいるわよ〜！ほら、早くAも行きなさい！あ、そうそうお見合い相手の方もきてるから、粗相のないようにね！」
と、いう爆弾発言をしながら。
「は？？？？ナニソレキイテナイ」
「ありゃ、そうだったっけ？まあ、とにかくあなたはお見合いするのよ！結婚よ結婚。どうせ彼氏なんていないんでしょ？」
「そ、そりゃ彼氏なんていないけど、そんな急に！？」
だって誰が想像するだろう。久しぶりに父親に会いにいったらまさかのお見合いの話だったなんて。
「ほら、お見合い相手の方待たせてるから早く！」
急かされて何がなんだかわからずとりあえずリビングに入る。
そこに座っていたのはまさかの、
「あ、むろさん！！！？？！？！」
「柊さん…？」
わたしの驚き声でかき消されてしまったが安室さんは確実にわたしがきたことに驚いたはずだ。
わたしの写真を見せてもらわなかったのか。
いや、幼い頃わたしが関わったことのある記憶の中の父は『楽しみにしとけ』っていうタイプだった。
「というわけで、あとは2人で」
と言って親2人はどこかへいってしまった。
安室さんも、いや、降谷さんも見合いの席でわたしと遭遇すると思っても見なかったのか少し気まずい空気が流れた。
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なし子(プロフ) - akumaさん» コメントありがとうございます！気に入って頂けて何よりです(^-^)これからもよろしくお願いします！！ (2019年2月18日 22時) (
レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
akuma(プロフ) - 新しい話ありがとうございます！18話すごい好きです。面白くて繰り返し読んでます！これからもお願いします (2019年2月12日 21時) (レス) id: f48d4cbf1b (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 朝凪来夢さん» コメントありがとうございます！朝凪来夢さんのことすげえ好きなんですけど（） (2019年2月6日 20時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
朝凪来夢(プロフ) - 私の凡人アカデミアすげえ好きなんですけど() (2019年2月3日 15時) (レス) id: babb22cfda (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 颯さん» コメントありがとうございます！頑張ります！！！ (2019年2月3日 14時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポトハッハ（なし子） | 作成日時：2019年1月6日 17時
