20ー謝罪 ページ23
そういうと、降谷さんは目をパチクリとさせなぜか吹き出した。
「ふっ、こんな状況なのに僕の心配か?心配されるのは君の方だ。いきなり倒れて、そのまま3日は経った。」
「えっ、ウソでしょう!?」
「ああ、3日は言い過ぎたな。せめて2日と12時間か。」
なぜそんなに寝ていたのか、なぜいきなりそんな笑うのか、そんな叫びは声にならなかった。
「……すまなかった。」
あれやこれや考えているうちにいつのまにか長い沈黙になっていたらしい。
降谷さんがなぜか頭を下げて謝ってきた。
ん?言い過ぎたことに謝っているのかな??
「ちょ、頭あげてください!そんな、ちょっと話盛ったくらいじゃ誰も責めませんよ!?」
「違う。そのことじゃない。君を、僕の暴走で傷つけてしまったことだ。」
暴走?傷つける?何を言っているんだこの人は。
「勝手に君をストーカーだと勘違いして、敵だと自分の中で勝手に決めつけた。」
ああ、車の中で言っていたことか。
そのあとは、もうつらつらと今までのことを全て謝罪してきた。
別に、気にしてないのに。
と思いながらも心の中では完全にではないが私に対する疑いが晴れたことが素直に嬉しかった。
「それと、確認したいことがある。君は、この世界のものではないんだな?」
一瞬、耳を疑った。
降谷さんの考えは合っているが私が降谷さんだったら絶対にその思考回路にたどり着かないで柊A許すまじになっていたと思う。
「そしてこの世界のものではないと同時にこの世界のことを知っていた。」
本当にどうやったらそんな考えにたどり着くんだ。
合ってるけど。
「この世界のことを知っていたと言うことはおそらく僕たちはその世界で生きる住民、キャラクターだ。そして、どういうわけか貴女はここへ迷い込んでしまった。違うか?」
「合って、ます。」
「よかった。」
なんだか、わかってくれる人がいて安心したみたいだ。
血管が広がったような気がした。
「それでは、僕はそろそろ仕事に行きます。報告書を書かなければ。」
そう言って降谷さんはこの部屋から出て行こうとする。
しかし、ドアノブに手をかけたところで立ち止まった。
「そういえば、君が倒れたのは疲労からだそうだ。この世界に来てまだ日が浅いのだろう?そりゃ疲れがたまるはずだ。ここは警察病院だし、僕もちょくちょく面会に来るから、ゆっくり、休んでくれ。」
「おやすみなさい。」
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なし子(プロフ) - akumaさん» コメントありがとうございます!気に入って頂けて何よりです(^-^)これからもよろしくお願いします!! (2019年2月18日 22時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
akuma(プロフ) - 新しい話ありがとうございます!18話すごい好きです。面白くて繰り返し読んでます!これからもお願いします (2019年2月12日 21時) (レス) id: f48d4cbf1b (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 朝凪来夢さん» コメントありがとうございます!朝凪来夢さんのことすげえ好きなんですけど() (2019年2月6日 20時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
朝凪来夢(プロフ) - 私の凡人アカデミアすげえ好きなんですけど() (2019年2月3日 15時) (レス) id: babb22cfda (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 颯さん» コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2019年2月3日 14時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポトハッハ(なし子) | 作成日時:2019年1月6日 17時