3−存在 ページ3
「例の件、調べてきました。降谷さん。」
もう何徹目かわからない週末。公安警察である僕達に曜日など関係ない。
「ああ、風見か。ありがとう。それで？どうだった。」
綺麗にホッチキスでとめてある資料を受け取りながら状況確認をする。
「はい、それなんですが、ないんです。」
「ない、とは？」
「調べてみたところ、このアカウントの持ち主はこの世界には存在しません。なにも出てきませんでした。忙しいのに、力になれず、申し訳ありません。」
少しうなだれたように言うこいつは、僕の部下だ。
部下といっても歳上の部下。
しかし、立場的には僕の方が上なので上なりの行動を示さなくてはならない。
「いいんだ。むしろプライベートの事も少し入っていたのに調べてくれて助かった。しかし、なにも出てこないとはどういう事だ？LIMEの乗っ取りなど、たやすい事だろう。」
「はい、LIMEを乗っ取ることはできました。ですがわかったのは名前と生年月日と住所だけ…気になったのは登録されている住所が東京都、と。」
聞いたこともないその地域に片眉をピクリとさせる。コーヒーの湯気が視界に入った。
「どこだ？聞いたこともない地域だな。」
「はい、ですので、名前と生年月日だけが頼りです。ですが、あまりあてにはなりませんでした。」
あてにならなかったと言うのは同姓同名の同じ誕生日の人物が複数いたと言うことだろう。
「そうか…調査ありがとう。あとはこちらで調べてみる。」
「はい。お力添えできなくてすいません。失礼します。」
風見が自分のデスクへと戻った頃、降谷零は椅子の背もたれに重心をかけてコーヒーを飲み干した。
「東京都に住む、柊Aか。この僕をストーキングするなんていい度胸してるじゃないか。」
ーーーーーーーーーーー
「ってわけでさ、ちょっと買い物付き合ってよ。」
この電話も終盤に差し掛かった頃、親友からの誘いの言葉が出てきた。
もちろん断る理由なんてなく二つ返事で了承する。
「うん。いいよー。」
「よっしゃ。じゃあ、9時に駅東口の時計の下に集合ね！」
あらかじめ用意されてた答えのようにパパッと予定を立ていく。
毎度ながら彼女は行動力の塊だと思う。
彼女とのお出かけも久しぶりなのでいつもよりおしゃれをしていこうと思った。
私も親友も楽しみで仕方がなかった。
ああ、明日が楽しみだ。
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なし子(プロフ) - akumaさん» コメントありがとうございます！気に入って頂けて何よりです(^-^)これからもよろしくお願いします！！ (2019年2月18日 22時) (
レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
akuma(プロフ) - 新しい話ありがとうございます！18話すごい好きです。面白くて繰り返し読んでます！これからもお願いします (2019年2月12日 21時) (レス) id: f48d4cbf1b (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 朝凪来夢さん» コメントありがとうございます！朝凪来夢さんのことすげえ好きなんですけど（） (2019年2月6日 20時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
朝凪来夢(プロフ) - 私の凡人アカデミアすげえ好きなんですけど() (2019年2月3日 15時) (レス) id: babb22cfda (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 颯さん» コメントありがとうございます！頑張ります！！！ (2019年2月3日 14時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポトハッハ（なし子） | 作成日時：2019年1月6日 17時
