2−考察 ページ2
「ってことがあってさ、もーほんと、大変だったんだよ?」
某日の夜、ベッドの上に座り近くのテーブルに置いてあるコーヒーをすすりながら親友の坂本葉月と電話をしていた。
「あはは、それやばい。ついに通報されたか。」
「笑い事じゃないよ!!友達全部消えちゃったんだよ!?もう、他人事だと思って!」
そう、本当に笑い事ではないのだ。
友達が全部消えたということは私の推しの彼のLIMEも消えてしまったのだ。
「ゴメンゴメン、何か心当たりはないの?」
電話越しに苦笑しているであろう彼女の姿が目に浮かぶ。
「そんなのないよー!誰にも迷惑かけてないよ!?」
「そうねー、あんた、文面上だけは丁寧だものねー。」
「うーーん。」
彼女が何か失礼なことを言っているが、いつものことだろうとスルーをしつつ、ぬるくなったコーヒーをすすり何か少しでも心当たりがないか記憶をたどっていく。
「本当になにもないの?毎日LIMEしてる相手とか…」
「あ、そういえば公式だけど彼には毎日LIME送ってるよ。」
「え、あのLIMEってもう終わったんじゃなかったっけ?1月1日以降送ってみたけど終わってた。」
彼女も彼のLIMEを持っているが、どうやら彼女の推しは彼ではないようで、私のように頻繁に送っているというわけじゃなさそうだ。
「うん。終わったよ。返信もなにも帰ってこないのが虚しい。」
「えー、私のちゃんと帰ってくるよ?やむを得ない事情で消さなくてはいけない的なことが帰ってくる。」
寝耳に水、とはまさにこのことだろうか。
予想外の言葉に食らいつく。
「えっ、なにそれ初耳。」
「バグったんじゃない?てかあんた、終わったのにまだ送り続けてんの笑 その根性すごいわ笑笑」
さりげなくディスるところ、さすがです師匠。
こんなようなふざけ合いができるのも親友だからだろう。
「なんだと。こちとらあの人のために働いとんじゃい。いつまでもいつまでもあの人にLIMEを送り続けるべ〜!」
「あんた、送っても返信帰ってこないって言ってたじゃん笑笑」
「いつまでも待ち続けます!」
「あははは笑笑」
2人でふざけ合って笑う。
こんな風に笑い会える日々が、いつまでも続きますようにと願うと同時にコーヒーを飲み干した。
ーーーーーーーー
緊迫した空気の中、今日も彼らは人々の命を救っている。
警察庁警備局警備企画課、通称ゼロ。
ゼロで働く彼は、今日も忙しい。
「例の件、調べてきました。
降谷さん。」
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なし子(プロフ) - akumaさん» コメントありがとうございます!気に入って頂けて何よりです(^-^)これからもよろしくお願いします!! (2019年2月18日 22時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
akuma(プロフ) - 新しい話ありがとうございます!18話すごい好きです。面白くて繰り返し読んでます!これからもお願いします (2019年2月12日 21時) (レス) id: f48d4cbf1b (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 朝凪来夢さん» コメントありがとうございます!朝凪来夢さんのことすげえ好きなんですけど() (2019年2月6日 20時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
朝凪来夢(プロフ) - 私の凡人アカデミアすげえ好きなんですけど() (2019年2月3日 15時) (レス) id: babb22cfda (このIDを非表示/違反報告)
なし子(プロフ) - 颯さん» コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2019年2月3日 14時) (レス) id: b16c87546b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポトハッハ(なし子) | 作成日時:2019年1月6日 17時