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「私、その時、自分ってすっごい親不孝者だなって思っちゃってさ」
桜良が死んでしまう。
僕の好きな人が死んでしまう。
「……やだよ」
「…ごめんね、まふ」
できることなら、ずっと一緒にいたい。
でも、それは出来ないから。
ならせめて、思いだけは伝えさせて。
「ねえ、桜良」
「ん、どしたの」
「…好きだよ、だから__…」
__一緒に死にませんか……?__。
「……そうだね、一緒に死のう。私もまふのこと好きだし」
「えっ!ちょっ、今それ言う?!」
「いや〜、言う予定なかったからさ。ちょうどいいタイミングだなあって思って」
「…雰囲気ぶち壊し……、そして、僕の勇気と努力は……」
「ありゃ、どっか行っちゃったね」
「うわあぁぁぁん」
「うわ、子供かよ」
「さっ、どこで死のっかなー」なんて言いながら、僕の手を引っ張って行く。
最後は、好きな人と一緒。
死んじゃうのに嬉しいなんて、
「……優しい話だ」
✃-✁-✃-✁✃-✁-✃-✁✃-✁-✃-✁
「ねえ、まふ」
「どしたの」
「スイーツ巡りしてから死のう」
「えっ」
「最後の晩餐的な?」
「なるほど」
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作者名:阿崎 | 作成日時:2021年1月29日 17時