悪いこと…ぜんぶ。 (ページ8)

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「せやけど、みんなクラスの出し物やって…」

重「うん、せやから、どうしても出られへん日は前もって断ってくれればいいしさ… 会長ずっと忙しそうにしとるやろ！手分けした方が早いと思うで」

みんな、その意見に賛成して今回の話し合いは終わった

重岡くんが廊下に出た後を追った

「重岡くん、待って！」

重「ん？」

「あの…ありがとう。ほんまは仕事終われへんかもって思ってたの」

重「…ごめん、言いづらいんやけど…
あれ、発案したの…小瀧やねん」

「…小瀧くん？」

重岡くんと話した後すぐに生徒会室に戻った

【回想中】
『2年の自分じゃ他の人に納得してもらえへんかもしれへんからって俺に頼んできたんだ』

なんで…小瀧くんが

こんな優しいこと…

ガチャッと生徒会室のドアを開けた

小「戻ってきたんですね」

「…約束だから」

小「会長、鍵かけてこっち来て」

「……え」

小「早く」

私は恐る恐る彼に近づいた

そして目の前に来た時…いきなり抱きしめられた

大事なものを包み込むような優しい抱きしめかた

おかしい、こんなの恋人同士することみたい

私はカーテンの隙間から

図書準備室にいる矢野先生が見えた

「…あ」

小「来ました？」

その言葉に頷いた

小「矢野先生は何してます？」

「なんでそんなこと…」

小「なんでもするんじゃなかったですか？」

「っ…女の子の服に手入れてる…」

小「どこ？……ここ？」

彼の手がワイシャツの上から腰に触れただけ

なのにゾクッときた

「ひゃ…っ！？」

小「……」

「背中！背中やから…っ」

小「背中ね」

「や…小瀧く…」

どうしよう

小「ちゃんと見て…会長」

先週よりもずっと怖いなんて

小「…それから？」

それはきっと…知ってしまったから

君の優しさを

「…キスしとる」

と言うと彼の大きな手が私の頬に触れている

私は小瀧くんとこないなことしたくなかった