神獣の力を持つ女の子【ワンピース】 (ページ21)

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9話ページ21

コビー君が行った後、私とルフィはゾロの所に行った

ゾ「！…なんだてめェら、まだいたのか。ボーッとしてると親父に言いつけられるぜ」

皮肉な口調でそう告げるゾロにルフィは顔色一つ変えず
「まァね」とだけ答えた

ル｢おれ達は今、一緒に海賊になる仲間を探してるんだ｣

ゾ「海賊だと？ハン…！自分から悪党に成り下がろうってのか。御苦労なこって……」

ル｢おれの意思だ！海賊になりたくて何が悪い!!｣

ほんっと皮肉が通じない弟を尊敬する

ゾ「＿＿＿で？まさか縄をほどいてやるから力を貸せだの言い出すんじゃねェだろうな」

ル｢別にまだ誘うつもりはねぇよ。お前、悪い奴だって評判だからな｣

『(まだって事は誘うつもりはあるのかよ)』

心の中で溜息をつく

ゾ「悪い奴ね…。言っとくがそんな条件ならこっちから願い下げだ。おれにはやりてェ事があるんだ！

お前に逃がしてもらわなくてもおれは自力で生き延びる!!
一か月ここに生きたまま突っ立ってりゃ助けてやると、あのバカ息子が”約束”してくれた。何が何でも生き延びて、おれはおれはやりたい事を成し遂げる!!!」

その決意にルフィは口角を上げる

ル｢………ふーんそう。おれなら一週間で餓死する自信あるけどね｣

ゾ「おれとお前じゃ気力が違うんだ。物好きな仲間探しは他をあたるんだな」

ルフィはまた来る、なんて勝手な約束を取り付け
ゾロに背を向けて行った
私もそれに続こうとしたが「おい！ちょっと待て」
と呼び止められる

『ん？私？』

ゾ「ああ……それ…とってくれねェか」

ゾロは顎でさし、その先にあるのはアイツによって踏み潰されぐちゃぐちゃにされたあのおにぎりだった
私は思わず眉をひそめた

『これ食べるの…？言っちゃ悪いけど、これはもうおにぎりじゃなくてドロのかたまりだけど？いくらお腹すいててもこれは…』

ゾ「ガタガタぬかすな、黙って食わせろ。落ちてんの全部だ!!」

そう言ってあ、と口を大きく開ける
私は泥の塊となったおにぎりとゾロを数回見比べて
はいはい、と言いながらゾロの口に入れた