私は虚偽と献身

罪の過去　〈過去編〉 ページ36

Aside


貴「！？」


その声は忘れもしない、あの人の声。





？「Aは俺が引き取る。」







「メリオダス殿！しかし…」





愛しのメリオダス。


ﾒﾘ「ほら、行くぞ、A」


メリオダスは周りの声を聞かず、私をその場から離れさせた。









あたりは人気のない場所。

さっきから私達は一言も言葉を発していない。


ﾒﾘ「もう大丈夫か〜」


メリオダスは口を開いてそう言った。


すると、








ｷﾞｭｯ



メリオダスは私を抱きしめた。



それは、いつもよりも強く、優しかった。



ﾒﾘ「ごめんな、A。怖かったろ？遅くなってごめんな。」

メリオダスは私の頭を撫でた。


その言動に涙が溢れ出る。

貴「私、何も守れなかった。村も、村人も…」

ﾒﾘ「お前のせいじゃねぇよ。」

メリオダスはずっと私の頭を撫でてくれていた。









貴「よし！泣くのは終わり！」

私は頬を叩く。

ﾒﾘ「…あいつに復讐するか？」

あいつって…リーダーのことかな。









リーダーのことは絶対に、許せない。









だけど…









貴「ううん、ここでやり返したら、また憎しみを生んでしまうから。」




だから、私は復讐をしない。



ﾒﾘ「お前は本当に優しいな。」

メリオダスは、また私の頭を撫でる。









これ、意外と好きだな。






ﾒﾘ「よーし！今日からAは、八人目の大罪人、虚偽の罪〈スクイレル·シン〉のAだ！俺の仲間、七つの大罪を紹介するぞ！」


貴「あ、待ってよ！メリオダス！」







こうして、私は八人目の大罪人になった。

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