私は虚偽と献身

守りたい ページ19

メリオダスside


貴「団長、十戒って誰？」

Aは、泣きながら、だけど顔は嬉しそうにそう言った。

俺はその言葉に目を見開く。






今度は十戒の記憶が消えたのか…


Aは睡眠期に入って目覚めたあと、部分的な記憶を失う。

この前は自分が妖精族であることを忘れていた。

俺的には十戒の記憶がなくなったほうが嬉しい。

だけど、あいつらは黙ってないだろうな。

Aのこと、好きだからな〜。







…今度は俺の記憶がなくなるのかな。





そんな思いを消すように俺はAに向かって言った。

ﾒﾘ「A！降りてこい！」

Aは素直に降りてきた。

　

まだ、涙の跡が残っている。

俺は近くに行き、Aを抱きしめた。

貴「団長、私怖い。この魔力、異常過ぎる。だけど、とっても懐かしいの。団長、私、いったい何を忘れているの？十戒って誰？」

Aは泣きながら、俺にそう伝えた。



Aも辛いよな…




Aを助けたい。




だけど、俺じゃどうもできない。



だから、俺は強くAを抱きしめた。

ﾒﾘ「A、落ち着け。無理して思い出すな。」

ごめんな、こんなことしかできなくて。

貴「団長…ありがとう…」

Aは俺を抱きしめ返した。







やばい…メッチャかわいい///…

ﾒﾘ「さてさてさーて、このままベッドに「バカ！！」冗談だって…」

それでも、Aの顔に笑顔が戻った。









俺がお前のこと、守ってやるからな…

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