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キーンコーンカーンコーン

ホームルーム終了の鐘が鳴り、そこそこ可愛い女子ということで彼女の周囲には人が集まり、恒例の質問大会が開催された。


「ねえねえ!黒澤さんは前はどの辺りに住んでたの?」
「前からここら辺に住んでましたよ。ただ高校はちょっと遠くのとこに行ってたんだけど…ちょっと色々あって」
(わざわざヤクザバレにくいように遠くの学校行ってたのに、地元に逆戻りよ…)
「なんでインナー着てるの?」
「肌が弱いんですよ、だから日焼け対策に」
(昔から刺客とか向けられてたから布一枚でも首を守っとかないと)

物騒だな、まあ何をするにも自由だが、この僕がいる学校に刺客など入ってこれるわけがないから要らん心配なのだがな

この後も色々な質問攻めにあい、答えていくうちにぐったりしていく彼女をいつメン(不本意)と遠巻きに見ている。
そろそろやめたれよ、もう彼女疲れて顔の半分溶けてるぞ

「はい!前の学校に彼氏はいましたか!?」
「彼氏だなんて、そんなのいませんよ」
「「うおおお!」」



このテンプレ質問をした後は男子諸君みんなの心が(ワンチャンあるかも!?)とひとつになる。実にわかりやすい。
まあワンチャンも猫ちゃんもあるかは置いといて、彼氏がいないのは朗報だな。
よかったなと隣でガッツポーズをキメてる友人(不本意)をみる


「ウッシャ!」
「どうした窪安?」
「知らん、転校生に彼氏がいないって聞いた途端こうなった。」
「おう!まさかオメェ転校生のこと好きなのか?」
「なっ…!バッカお前!大声でそういうこと言うんじゃねえ」


やれやれ全く…これが俗に言う一目惚れってやつか。
僕はテレパシーがあるからよく分からないが、相手の内面も知らずに見掛けだけで恋をすることなんてできるのだろうか。
甚だ疑問だ、今度ここみんズを吊し上げて聞いてみるか。


「(俺だって普通人の内面も知らずに惚れたらなんてしねえよ…)」

うわびっくりした!話題がドンピシャすぎてこっちの心の声聞こえてるのかと思ったじゃないか。


「(ただ…なんなんだろうな、あの深淵のような目。
修羅のような毅然さとお袋の様な安心感を兼ね備えたあの目。ただ者じゃねえな。)」


なんで目を見ただけでそこまで分かるんだよ。
僕には精々「なんかHUNTER×HUNTERに出てくる暗殺一家の長男に似てる目だな」としか思えなかったぞ。





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作者名:まるめがね | 作成日時:2021年7月26日 0時

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