君と 3

友達のままで ページ16

よかった。
宇野さんと日高さんが来てくれて。



お2人が来てくれなかったら、私たぶん、西島君に流されてた。
西島君のあの甘い雰囲気に、抗うことはできなかったと思う。



もう、原田主任の時のように、流されちゃいけない。



西島君は素敵な人だと思う。
ちょっとせっかちで強引なところがあるけれど、言葉に嘘がないし、まっすぐで、優しくて、熱い。
魅力的な人だと思う。



でも、西島君は歌手で、芸能人。
一般的なお付き合いなんてできるわけない。



そんな人に恋しちゃったら、心を奪われたら、もっと欲しくなって求めてしまう。
恋に堕ちたら、抜け出せなくて離れられなくなる。



そんなの、こわくて私には無理…
西島君とはこのまま、友達のままがいい。



これまでのように、香織や佑一郎君と一緒にたまに4人でご飯を食べたり、カラオケで遊んだりして過ごしたい。



それでいい。



帰宅したと西島君にメッセージを送ったら、すぐに返事が届いた。



西島無事に着いてよかった。今夜は会えて嬉しかった



私も、嬉しかったよ。



西島さっきの本気だから。みおに俺の恋人になってほしい。俺をみおの恋人にして。



うわぁ、
なんてストレートなの。



西島やっぱ気持ちを伝えるだけじゃ足りない。



さっきはそれでいいって、言ってたのに。



西島すぐに答えは出さないで。たくさん悩んでよ。俺は待ってるから。



待ってるって言われても…
悩んじゃだめだよ。
悩んだら、それこそ西島君のことが頭から離れなくなる。



西島来週の佑一郎たちの結婚式、最高の歌を一緒にプレゼントしよう。



そうだよ。
来週には2人の結婚式なんだから。



結婚式が終わるまでは、西島君とのことは考えない。
そうしよう。



終わったら、友達でいたいって伝えよう。

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