君と (ページ48)

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俺が連れていく(side N) ページ48

佑一郎といつもの居酒屋で飲んだ後、佑一郎達のマンションへ戻った。

香織から連絡が来て、女同士の話はできたから、これから4人で飲もうってことになったんだけど…

『みお、寝落ちしちゃった』

香織が苦笑いしながら言った。

ソファとテーブルの間にまわってみれば、気持ち良さそうに寝息をたてて、横になっているみお。

『珍しいね、みおちゃんが酒飲んで寝ちゃうの』

そうなんだ。

『いつもは私が先につぶれて、みおが面倒みてくれるもん』

みおはしっかりしてそうだから、酔いつぶれることなんて無いだろうと思ってた。

俺は着ていたパーカーをそっとみおに掛け、隣に座った。

顔を上げると、向かい側に座る香織と目が合った。

「なんだよ」

『べっつにー』

何だ？
はぐらかされた。

『……佑一郎、みおのこと私のベッドに連れて行ける？いくら起こしても起きないし、私1人じゃ無理だった』

『おう、んだな。ここじゃ風邪ひきそう』

そう言って立ち上がろうとした佑一郎を

「俺が連れていく」

俺は止めていた。

「みお、香織の部屋行くぞ？」

気持ち良さそうに眠るみおの肩を軽く揺すって、声をかけるけど

『ん…』

やっぱ起きない。

みおを抱き上げると、ニヤニヤと俺を見る香織と目が合った。

「…なんだよ」

『なーんにも。私の部屋は廊下出て左の扉ね。遠慮せず入っていいよ。ありがと、よろしく〜』

ひらひらと手を振る、香織の意味ありげな視線を感じつつ、部屋へ向かった。