検索窓
今日:3 hit、昨日:52 hit、合計:194,911 hit

つながった(side N) ページ26

みおに避けられてると言い張る香織に、そう思う理由を聞くと、



『理由は…たぶん、みおが不倫してるから』



「ぶっ」



はぁ!?



何言ってんだよ。



思わずビールを噴き出しそうになったわ。



『香織、不倫じゃないだろ、まだ。相手結婚はしてないんだから』



それまで黙っていた佑一郎が口を開いた。



おいおい、まじで?



『不倫と一緒でしょ。相手は婚約して結納も済ませたんだから。みおの会社の人が言ってたもん』



本当かよ。



あの真面目そうなみおが不倫って…



やべ、なんか変な汗が出てきた。



「本当、なのかよ。みおが、その、」



なんだかショックが大きくてうまく言葉が出てこない。



『会社の上司と。去年の暮れあたりから』



香織ははっきりとそう言った。



いつだったか、みおとの電話越しに聞こえた男の声。
落ち着いた感じの低い声だった。
あの時一緒だった奴の事なのか。



「それで、なんでみおが香織を避ける?」



『たぶんみおは、もうすぐ結婚する私達と会いづらいんじゃないかな…。前から、みおが彼女持ちの人とそういう関係なのは聞いてたの』



「そんな事やめろって言わなかったの?」



『言った。何度も言ったよ。でもみおの気持ちが変わらないと、私がいくら言っても…。とにかく、見守ってたんだけど』



「いや、それで一番傷つくのは相手の婚約者とみお自身だろ。俺だったら、どんな手を使ってでも、やめさせる」



何むきになってんだ、俺。



『私だってさ…やめてほしい。みおにはもっと自分を大事にしてほしい』



香織はテーブルに突っ伏してしまった。






つながった気がする。



俺の直感だけど、みおの、あの時の何とも言えない表情はこれが理由かもしれない。



決めた。



みおと会って話す。

ミス→←会ってない(side N)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
309人がお気に入り
設定タグ:西島隆弘 , nissy
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さら | 作成日時:2018年10月29日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。