7色の後ろ側 8《赤》

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濱「A、こっちきて！」


濱ちゃんに呼ばれて素直に近寄る。


「おはよ、何？」

濱「好きなカード1枚選んで」


さらっと挨拶をシカトすると、バっと並べたトランプを見せられる。


「...これで」

濱「これですね？Aさん選んだのこれですね？」


私の選んだカードを確認させると山に戻してシャッフルする。
あ、これ1番上に戻るやつ？


濱「あなたの選んだカードは1番上のこれですか？」


ペラっとめくって見せてきたのは残念な事に私が選んだカードじゃなかった。


「...違います(笑)」

濱「え！？ちゃう？ちゃうの？まじ？
クソっ...ミスったぁぁぁぁ」


そう言いながらトランプを床に叩きつける濱ちゃん。
ええーー、ミスしたーーーー(笑)


「ちょ、落ち着いて...(笑)」


床にばら撒かれたトランプを集め「待って！！！」


濱A「「えっ」」


濱ちゃんも驚いて体が固まる。
いやだって、流星の大声ってレアだから...。


藤「諦めんのか？濱ちゃんもう諦めてええのんか？」

「...(笑)」


え、流星どうした？
そんで濱ちゃん何はっと我にかえるような顔してるの？(笑)


濱「諦めへん！諦めへんぞ！...ちちんぷいっ」

「何？(笑)」


濱ちゃんお得意の呪文。
実はこれ私結構好きだったりする。


濱「...めくって」

「ふ(笑)...えっ」


1枚めくって体が固まる。


濱「全部、めくって」

「...」


言われた通り手当たり次第めくると、全部のカードに“HAPPY BIRTHDAY A”の文字とケーキのイラストが描かれてる。

後ろから様子を見ていた他のメンバーもおおお！って歓声をあげてる。

流星がソファから立ち上がってぽんと優しく濱ちゃんの肩を叩いた。


濱「...Happy Birthday」

「すごい！！濱ちゃん！！！」


やたら発音のいいハッピーバースデーなんてどうでもいいくらい、驚いた。
...あとは流星がこのふざけたマジックコントに乗ってあげた事にも(笑)

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