7色の後ろ側 8《赤》

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side 美和

美「それで皆起きてきたの？」

神「のんちゃん煩いねんもん...」

濱「朝活でボードゲームてなんやねんな」


淳太の部屋...今は淳太と藤井が寝てるらしいんだけど。その前に見事集合してる私達。

まだ5時過ぎ、廊下にこんだけ人がいるのも間違いなく目立つ。


美「とりあえずさっさと入って」


そう促すと、重岡はニヤニヤしながらカードキーを差し込んだ。

カチッという解錠の音に皆一瞬ヒヤリとしたけど、中は静かなままで、確かに2人は寝てるみたい。


そのままトップバッターで重岡が中に入り、私達に合図をしてそれに続く。


美「それでどうするの？」

神「落書き？」

重「それ淳太起きるからダメや」

「実証済なの...？」

望「クラッカーとか誰か持ってへんの？」

桐「持っとるかい！(笑)」

濱「てか流星ほんまにイケメンやな」


2人を覗き込みながらこそこそ話す私達だけど、それでも起きる気配はまったくない。

並んだベットでそれぞれ眠る淳太と藤井は確かに綺麗な顔してる。




「...私、いい物持ってきた」



皆が小声であーだこーだ言う中小さな紙袋を提げたAが悪戯な笑みを浮かべてそう言って。
それを覗き込んだしげが同じような笑みを浮かべる。

...2人が、似てきたっていうの、本当なのかもしれない。









桐「これはっ、やばいっw」

重「お前何でこんなん持ってんねん...！」

「誕生日プレゼントで花屋の後輩にもらった。
美容にもっと気を使えって」

神「そう言うてこれくれんの？センスヤバない？」

望「あんま騒ぐと起きてまう！」

美「待って、これ1枚記念に撮っとこう」

濱「美和さん気に入ってるやん...w」



桐「おし、いくで...せーのっ」



「「「「おはようございまーす！」」」」



中「...？..ぁ...は、..っうわぁぁああ！？！？」

藤「へっ、何..っ、おわっ、はっ！？はぁ！？」

「「「「www」」」」


淳太は後ろに飛び退いた拍子にベットから転がり落ちて。
藤井は体を小さくしてベットの端に逃げる。
まぁ、びっくりするよね、これは。



私達がしているのは所謂おもしろフェイスパック。

動物やらおかめやら、有名アニメキャラに扮した人間に覗き込まれたらそりゃあ怖いに決まってる。


中「何で美和とAまでやってんねん！」

「淳太くんが望達見張ってないのが事の発端だから」

中「俺も被害者や！」

藤「はぁー、殺されるかと思った...」



これだけ良い反応なら寝起きドッキリ企画、いいかもなんて私はこっそりほくそ笑んだ。

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