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異変に気付いたのは帰り支度をしてる時だった。
「あれ？」
重「どしたん」
「んー、時計がない」
ピアスとまとめて置いていたはずの時計がない。
あれ、最後いつ外したっけ...。
重「落としたんちゃう？」
「そうかもなぁ」
そう言いながら座椅子の下や机の下を一応覗いてみる。
まぁ安物だしそのもの自体は別にいいんだけど。
いかんせん腕時計があれしかなかったからなぁ。
しばらくはスマホで時間確認しなきゃ...。
一通り見たけどやっぱり見つからなくて、諦めようと立ち上がった時だった。
「ぅわ、」
すぐ後ろで仁王立ちしてる大毅に気づかずちょっと仰け反る。
重「そなたが落としたのはこの若干ベルトの皮がハゲかかっとる時計か。
それともネイビーの文字盤に黒のベルトがスタイリッシュ&クールなこの時計か」
「...は？(笑)」
よく見ると、確かに大毅は両手にそれぞれ時計を握ってる。
そして残念な事に私の時計はベルトがハゲかかってるほう。
いやお前が持ってたんかい。
「そっちのハゲかかってる方です」
重「ファイナルアンサー？」
「...ふ(笑)
ファイナルアンサー」
「「....」」
え、めっちゃ溜めるじゃん。
みのさん顔負けなくらいたっぷり間を使って私の顔をじぃーっと見てくる。
てかこれ木こりの話じゃないの？
ミリオネアなの？(笑)
大毅の謎すぎる行動に笑いそうになるのを必死で堪える。
重「....正解っっ！！！！」
だろうな。(笑)
大毅は何故かオーバーリアクションで飛び跳ねたりして盛大に私に拍手を送る。
「いや何なのこれ。
正直に言ったからその新品の時計くれるの？(笑)」
重「は？アホかこれは俺んじゃボケ。
...やからお前にはこっちやるわ」
ぽいって投げられた時計を反射的に取る。
けど、それは私の使ってた時計じゃない。
ネイビーの文字盤に茶色の皮ベルト。
重「お前正直もんやからな。褒美やるわ」
そう言って、私の持ってた古い時計も返される。
「...え」
重「お前お揃いのもん欲しがってたやん。
指輪とかは、さすがに無理やし。
これなら文字盤の色は一緒やけど、デザインは全然ちゃうから側から見たらペアには見えへんやろ」
確かに大毅のは大きめなサークル型の文字盤に太めの黒いベルトで、私は小ぶりなスクエア型でベルトも細めの茶色。
ブランドも有名な所だからペアとは思われない、気がする。
でも
「大毅ペア物嫌じゃないの？」
重「ペアが嫌な奴がこんなんすると思うか？」
裏見てみって言われて文字盤の裏を見たら、そこには小さく私達のイニシャルが彫られてた。
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のら(プロフ) - chiiiiiさん» コメントとありがとうございます！受験...！大変な時期ですね！そんな時にも読んで頂けて嬉しいです。私もそんな話書きたい...(笑)このシリアスモードが落ち着いたら是非、書かせてください！ (2019年11月13日 20時) (
レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
chiiiii - この小説が受験勉強の癒しです！風邪っぴきしげちゃんの看病が見たいです！これからも頑張ってください！ (2019年11月7日 21時) (レス) id: f05db0f9cf (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - よしのさん» 作者の妄想話をそんな風に言って頂けて嬉しいです！お気遣いもありがとうございます、頑張ります！ (2019年11月1日 8時) (レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます！キュンとして頂けて嬉しいですー！更新頑張りますね！ (2019年11月1日 8時) (レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
よしの(プロフ) - すごく素敵な作品で、きっと完結しても何度か読み直すんだろうなと思っています！無理せずゆっくり頑張ってください＾＾ (2019年10月30日 20時) (レス) id: 20fd6cf58f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のら
| 作成日時：2019年10月18日 21時
