7色の後ろ側 8《赤》

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皆からのプレゼント。
見たいって思ってたくせに目の前の事でいっぱいいっぱいでまだ見れてなかった。

しげに言われて2人でキャリーケースに近寄る。


重「うわ、これはあがるわ！」


しげが開いたキャリーケースを見てそう言って、でしょ？ってなぜか私が鼻高々(笑)


重「どれが誰かわかる？」

「うん、覚えてる！」


えらいやんなんて不意に頭撫でるもんだから見事にキュンとさせられた。

やばい。
また目の前の事でいっぱいになっちゃう。


まず手に取ったのは望がくれたプレゼント。
大きめな包みにワザとらしいくらい大きいリボンがついてる。

「うわぁ...！」

キャメル色のロングコート、クルミボタンと大きめのフードがかわいい。
私の好みドストライク。


重「これ誰？」

「望！めっちゃかわいい！見て、サイズもピッタリ」


浴衣の上から羽織るのは変なのわかるけど、でもすぐにでも袖を通さずにはいられない。
一緒に包まれていたミニカードを見る。

《大好きなAへ♡
寒い冬を俺の愛で包んであ・げ・る♡
Aの運命の相手望より♡》


「ふ(笑)」

重「あ、ここマッチあんで？とりあえずそのカード燃やそか？(笑)」

「ダメ(笑)」


しげがカードを取り上げようとするから急いでしまう。

次は...


「流星」

重「おしゃんなもんやろ絶対」


シンプルな包みはわりと軽め。
丁寧に開く。


「ぎゃあ！」

重「うっさいねん！(笑)」


白のオーバーオールと深緑のセーター。
女性誌の撮影の時用意されていた雑誌を見て、欲しいと話していたまさに、それ。

横から覗いてた流星は、こんなゆるいのより、スキニーとか履いた方がスタイルよく見えるんちゃう？なんて言ってたのに。


「「イケメンすぎる」」


経緯を話せばそりゃ感想は被ります。


「次は、照史く「あ、こっち先！」...え？」


照史くんがくれたプレゼントを手に取ろうとしたら、横からしげが勝手に手を出してプレゼントをこちらへ差し出す。

四角い箱に、緑のリボン。
神ちゃんがくれたプレゼントだ。


重「...メンバーお前の好み把握しすぎちゃう？」


ほんと。その通り過ぎる。
こげ茶の編み上げブーツに、赤のニット帽、茶系チェックのストール。

何が嬉しいって、おまけやでってメモと一緒に入ってるタイルのヘアゴム。
2人で出かけた骨董市を思い出す。


「何で皆は彼女がいないんだ...？」

重「アイドルやっとるからやっちゅーねん」


まぁそうなんですけど。
皆のプレゼントセンスが素晴らしすぎて。


重「ほんじゃ、着替えましょか」


...は？

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