7色の後ろ側 7《赤》

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side 重岡

シャワー浴びて戻ってきたAは俺が買っといたパジャマ着とって。
別に普通のパジャマなんやけど。
まぁな。さすが俺、センスええわ。


重「俺もシャワー浴びてくるけど疲れてたら寝ててええから」

「はーい」


気ぃ抜けた返事するAの声確認して、俺も脱衣所へ向かった。



眠そうやし寝とるかなって思ったけど、あいつうとうとしながらスマホいじっとって。


重「そんなんなら寝とけや(笑)」

「ん、歯ぁ磨こ」

重「...おう」


それで待ってたんならお前可愛すぎんで？
後ろからガジガジ頭撫でたらすんげぇ嫌そうな顔して睨まれた。
ふは、おもろい(笑)


「これ、私の？」

重「他に誰がおんねん」

「ん。はい、どーぞ」

重「はい、どーも」


いつもみたいに並んで歯ぁ磨いて。
そういや俺Aと2人の写真とかないやん。

ズボンにつっこんでたスマホ出して1枚撮ったらすげぇビックリした顔してこっち見た。
なんやねん...(笑)


「はひふんの！？」

重「ふぁ？(笑)」

「わはひふっひん！」

重「ふぁに？(笑)」


ぱっとAから離れてリビング戻って歯磨きながらストレッチ。
俺あんな鏡見ながら歯がっつり磨くのってAとおる時だけで、普段ながら磨き派やねん。

Aはじとーって俺の方見ながら同じように体伸ばしだした。


「...さっきの写真！私すっぴんなんだけど！」

重「お前化粧しても大差ないから安心せぇや。
俺しか見ぃひんし」

「くそっ...私にもっ..送ってください」

重「(笑)」


ほんで寝室行って。
まぁ、あれや。一緒にな、寝るやん。


重「お前奥行けや」

「ん。おじゃまします」


そう言って布団入ってくれて、内心ほっとした。
こいつの家行った時は別々に寝たし。
なんや、嫌なんかなと。

電気消したらAの奴律儀に奥の奥まで寄っとって。


重「お前なんなん？避けてんの？」

「え、しげ狭いでしょ？」

重「別に大丈夫やから。...ん」


頑張れ。俺頑張れ。
片腕を伸ばす。所謂腕まくら。

Aはそろっと俺のすぐ隣まで来ると腕の下に潜るように頭を置いた。
なんでやねん！


重「いや腕に頭置けや！」

「やだよしげの腕痺れるし」

重「やってみなわからんやんけ」

「そんなん淳太君とかにしたらしびれるって言われない？」


...言われる。
キモい近い腕痺れんねんて言われるわ。


「ほら」

だからこっちってそのまま目ぇ瞑りよった。

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