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重「お前、足の爪までちっさいなぁ」
「うっさいな」
重「塗りにくいねん」
文句を言いながら、真剣な顔して私の足先を赤く染めるしげ。
向かい合って座って、片膝立てて座るしげの膝に私の足を乗せてる。
ぐっと顔を寄せてマニキュア塗られて。
いやあのこれ、だいぶ恥ずかしい。
並大抵の事よりずっと恥ずかしい。
断ったけど向こうも引かず。
俺が買ってきた土産やって言われたら、それ以上言い返せなかった。
汗拭きシートで必死に拭いてから足を提供したら、しげめっちゃ笑うし。
なのに今すごい真剣な顔してるし。
...それがなかなかカッコいいし。
重「あかん！疲れた！」
片足を塗りきった所で、しげが天井を仰ぐ。
「ご苦労様です。後は自分でやります」
マニキュアを取ろうとしたら、しげにひょいと奪われる。
重「ダメや。俺がやる」
おっしゃあ！なんて勝手に気合を入れ直してほれ逆の足寄越せなんて言いながら強引に足を掴まれた。
「何？こういう細かい作業好きなの？」
重「全然好きちゃう。くそ怠い」
「...」
じゃあやめたらどうなんだい。
私としては恥ずかしくて堪らないからそれでも全然構わないんですが。
重「なぁ」
「何」
しげが手を動かしながら話しかけてくる。
なんだかんだはみ出さないし、器用なんだよね...。
重「こういうのはさ、ロマンチックじゃないん？」
あまりにしげらしくないその言葉を、私はなかなか理解できなかった。
「は？」
重「だから、こうやって女の爪塗るやつ。
こんなんお前が好きな漫画とかドラマでやらんの？」
「...見たことないねぇ」
重「ほーけ」
自分から聞いたくせに興味のなさそうな返信。
片足でコツ掴んだのか、割とスイスイ塗り進めていって。
正直だいぶ、ムラありますけど。
何となく手持ち無沙汰でマニキュアの簡易説明を見てある事に気づく。
「ねぇ、しげ」
重「...」
「ちょっと」
重「...できた！どや、ええ感じちゃう！？」
「しげ聞いて」
重「うっさいなぁ、何やねん」
マニキュアをローテーブルに置いて、丁寧に私の足を床に移す。
あと乾けばいいんやろって雑誌を拾い上げ爪めがけて風を送る。
うん、健気だな。
だけど私の話聞いてくれるかな。
「これ爪に優しいんだって」
重「ええ事やん」
「どう優しいかって言ったらあれよ、水性なんだって」
重「おう」
あ、これはたぶんわかってないな。
「だからつまりね。
シャワー浴びたらこれ全部流れて消えます」
なかなかの深夜帯。
しげの叫び声がこだました。
ご近所さんごめんなさい。
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のら(プロフ) - むむさん» ご指摘ありがとうございます。文字化け箇所訂正したのでご確認頂ければ幸いです。 (2019年10月15日 21時) (
レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - りすさん» コメントありがとうごさいます！いろんなパターンのイチャイチャ楽しんでもらえようがんばります！ (2019年10月15日 21時) (レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
むむ(プロフ) - いつも楽しく拝見しております。41話が少し変なので確認してもらえませんか？ (2019年10月15日 13時) (レス) id: 82f8d80357 (このIDを非表示/違反報告)
りす(プロフ) - しげとのイチャイチャ見れるの楽しみにしてます(^ ^) (2019年10月13日 23時) (レス) id: 60f3cc52f9 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - kittyさん» コメントありがとうございます！そしてそして、リクエストも...！作中そんな話も入れていきたいので、是非これからも覗いてみてください。 (2019年10月13日 12時) (レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のら
| 作成日時：2019年10月3日 0時
