7色の後ろ側 5《赤》

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「はい」

重「サンキュー」

「眠いなら運転変わる？てかどこ行くの？」

重「ん、大丈夫やで」


車に戻って買ってきた缶コーヒーを渡す。
運転変わろうかと思ったけど、そんなつもりもないみたいだからまた助手席に座った。

缶コーヒーを一口飲むとここ行くでってナビを指差す。


「...沼津？」

重「そ。明日の朝飯は沼津市場やで！」

「ええ、どんだけ早乗りする気なの？(笑)」

重「ええやん、夜のドライブって楽しない？」

「まぁ、それは正直すごいわかるけども」


やろ？ってお決まりの笑顔見せて笑って。
もうここまで来たら楽しなきゃ損だよね。


重「おっしゃ行くで！しゅっぱーつ！」

「おー！」

重「お！？ノってきたやん！」


笑顔を見せて乱暴に頭をガシガシ撫でると、しげはアクセルを踏んだ。



「私が明日用事あったらどうする気だったの？」
重「お前に限ってそれはないやろ(笑)」
「おい」
重「www」


重「今日の照史くそうざかったやろ？」
「甘えたでしたねぇ」
重「お前淳太売ったもんなw」


重「な、誕生日プレゼント何くれんの？」
「え、いる？」
重「何で俺だけ無しやねん！」



平日の夜中、高速はガラガラでたわいもない話してるうちにもう静岡県に入ってる。


重「おい」

「何？」

重「お前俺に何か言うことないんか」

「え、何？」

重「今何時やねん」

「時間？12時23分...あ。
お誕生日おめでとうございます」

重「ほんま何なんお前！俺の扱い雑やで！？(笑)」

「わは(笑)」


いつの間にか日付変わってしげの誕生日。
12時過ぎてからずっと言われるの待ってたのかなって思ったら、何だかかわいく思えてしまう。



重「25歳初日がマネと2人とか嫌やわー(笑)」

「人の車で拉致っといてよく言うな？」

重「うーそやって(笑)
でも良くない？朝飯魚市場やで？」

「絶対美味しい」

重「それな」

「でも2時には着くよこれ」

重「ほんならどっか寄り道するか」


運転しながらしげが器用にナビの画面を操作する。



重「お、途中に滝あるやん！ここ寄ろーぜ」


え、夜中の滝とか間違いなくホラーなんですけど。



「てか夜ってこういう所入れるもんなの？」

重「行けるんちゃう？知らんけど」


て、てきとー...。

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