7色の後ろ側 5《赤》

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side 小瀧

照史がAに抱きつくのを見てイラついたけど、この前Aに怒られた手前、止めに入りたくても入れへん。

あの時のA結構マジで怒ってたやんなぁ...。

あれ以降会うのは今日が初やって、緊張したけどいつも通りに挨拶されて、それが逆に怖い。
てかこれ以上嫌われるのが怖い。

会議室をスタッフさんと出て行くAの背中見てたら神ちゃんが2人分のガパオライス持って隣に座った。


神「飯食おーや」

望「え、持ってきてくれたん！？ありがと！食う！」

神「スープとかもあんねんて。いる？」

望「いるいる！てか俺神ちゃんの分も持ってくるから座っとき」

神「お、ありがとー」


スープを2人分持って神ちゃん元へ戻る。
他のメンバーも適当に集まって食ってるっぽい。
照史に関しては美和さんが監視しとる(笑)


望「この2人で食うって地味に珍しない？
しかも神ちゃんからきてくれるって！」

神「そうかもしらん。レアやで(笑)」


神ちゃんはそう笑うと頂きます言うて、ガパオライスを食べだした。


望「え、なんなん？EVOKEのこと？」


俺もスープをすすりながら神ちゃんに聞く。


神「んー？いや、なんとなくのんちゃん元気ない気がして」


特にこっちを見るわけでもなく、食事を進めながら神ちゃんが言う。
がっつりバレとる事が恥ずかしい。
俺そんなわかりやすいんか...。


神「照史がAにくっついてもキレないなんて変やん(笑)」


普段Aの周りに異常なくらい敏感なくせにな？なんて言うて笑う。
てか異常てなんやねん！異常ちゃうし！愛ゆえやし！


望「この前A怒らせてもーたから反省中」

神「え、何したん？てかA別に怒ってる風でもないやん」

望「A元彼から連絡きとったらしくて、Aは返事しとらん言うてたんやけど」

神「うわまじか。あのロマンチック野郎？」

望「！？」


ロマンチック野郎てなんやねん！真顔でそんなんぶっこんでくんなや！！
スープ吹き出すとこやったわ！！！


望「最初、Aはぐらかしてん。そんなんちょっと怪しいやん。
本当は連絡とってんちゃう？って思って顔見たらまぁ考えてる事バレて」

神「うっわ」

望「A激おこぷんぷん丸や」

神「古っっ(笑)
いやでもそれアレやで。のんちゃんキモいで」


冗談かと思ったら神ちゃん顔がまじやんけ。


神「彼氏でもなんでもないのにそんな詮索されてさ、挙句答えても信じひんてもう。キレる以前に引くわ」


自分で置き換えて考えてみぃや。なんて言われてまぁ考えてみる。
...うわ、すげーうざい奴やん...

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