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美『はっ、え、キスしたぁ！？』

「したというか、されたというか、して頂いたというか...」

美『して頂いたってあんた...
何？されたかったの？』

「いやいやいやいや。
なんというか、あんなカッコいい人がキスしてくれたのは人生経験としてはかなりラッキーな経験かなと...」

電話越しに美和の溜息が聞こえる。
自宅に戻って悩んだ末私はとりあえず、美和に報告することに。

美『キスっていうのは、ほら、お互い好意があってこそじゃないの？』

はい。ごもっともです。

美『なに？付き合う合わないの話になったの？』

「全然そんな！そもそもキスだって...」

side 小瀧

望「鼻ぁ！？！？」

神「いや、口は流石に、したらアカンと思って...」

いやいやいやいやいや！
やからって鼻って何やねん鼻って！！

鼻にちゅってしたって事やろ！？
そんなん！そんなん！
...いざ想像したら割とありやな。

望「てか、口はアカンて思えるならまずキスはアカンて思えるやろ！」

神「～～～！！！
やって、今日のAちゃんかわいかってんもん！
それにしげの奴邪魔してきやがって...」

あいつ絶対わざとやって！
どこで見てんねんてタイミングでLINEよこしやがって、なんてぶつくさ言うてる神ちゃんの手には2本目のハイボールが。

てか

望「A！見たい！写メ！！」

神「...ええよぉ？」

なんやニヤリと笑って見せてきたスマホ。
しゃがみこんでタイル？を見つめてるAはいつもと違ってスカートはいてて。
カジュアルなのは普段通りだけど女の子感が増してる。

くっそ、かわええやんけ...！

画面をスライドさせると2人のツーショット。
うわ、こんなん側からみたらカップルやん。

更にスライドすると、全身写ったツーショットで。

え。これ、え？

望「何これ、2人服合わせてたん？」

神「ちゃうちゃう。たまたまやねんけど、ペアルックぽくなってもーて。
くっそ恥ずかしかったわ」

そう言う神ちゃんはすっげーニヤニヤしてる。
いやもう完璧喜んでますやん。

望「んで、どうなったん」

神「ん？」

望「今後のことやって」

神「んー...何も」

望「は？」

神「俺が耐えれんくて、Aちゃん家で降ろして。
そんで今ここ」

そう言って床を指差す神ちゃん。

望「付き合うとかの話してないん？」

神「ないない。てか、無理やん、付き合うとか。
それにほんま、最悪やけど、衝動的なもんやって...」

ぐびっと神ちゃんが酒を煽る。
どないしよ...力なくそう言ってテーブルに伏せた神ちゃんから寝息が聞こえたのはすぐやった。