7色の後ろ側 3《赤》 (ページ28)

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なんだかんだで皆予定より早く着いて、
誕生日だというのに肝心のケーキがまだ受け取れていない。

皆を残してとりに行こうかどうしようか...。

お茶を用意しながら考えてたら、神ちゃんが運ぶの手伝いにキッチンまできてくれた。

「わー、お客さんなのにごめんなさい..」

神「いやいや、俺ら無理矢理上がり込んだ感じやからな(笑)」

「あ、コースターそこの箱に入ってるの持ってって」

神「はいよー。...あ、これあれやん！俺が選んだやつ！」

「そうそう、さっそく作ったの！神ちゃんのはそれだね(笑)」

神「じゃあAのはこっちな！しげはやっぱ赤やなー」

骨董市で買ったタイルで作ったコースターに神ちゃんはすぐに気づいてニコニコして。
嬉しいって何度もいう姿がかわいらしい。

飲み物を運んで皆がゆっくりする中、私は車の鍵を手に取った。

「私、ケーキ受け取りに行ってきていい？」

神「え、そんなん悪いわ俺行ってこよか？」

優しい神ちゃんはここでも一番に声をかけてくれる。

望「俺行ってこよか？」

重「小瀧車乗れへんやん(笑)」

望「やからAと2人で♡」

重「俺はええわ、部屋漁っとく」

お茶を飲みながらすでにソファーで我が物顔でくつろいでいるしげ。
おいおい、君の問題発言を聞き流すと思うなよ。

「しげ、一緒にきて」

望重「「はぁ！？」」

「神ちゃんのは事だけ信用してるから、望の事見張っといて」

神「了解(笑)
ごめんな、いろいろ気使わせてもうて」

「いいよー、むしろ準備遅くてごめんね。
あ、あと皆ご飯食べる？そしたら炊いてから出るけど」

食べるー！と全員が元気に声を揃えたのでご飯を用意して、しげを半ば強制連行して駐車場に向かった。