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side 小瀧
今日は初めてAの家に行く。
昼集合予定やけど、皆より一足先を行くのがノン小瀧スタイル。
んふ♡
Aの部屋ってどんなやろ。
ガーリーな感じか、ナチュラルか。
俺のハーバリウム、飾ってくれてたりするんかなぁ。
タクシーを使ってAの家へ。
オートロックあけてもらって、家にお邪魔したら迷惑そうな顔しよった。
まぁ約束の2時間前やしな(笑)
ゆるいワイドパンツにTシャツで髪をゆるいおだんごにしてるAは、いつもより更に気抜いてる感じがいい。
グーグーグーやな！
そんで玄関先で目に入ったのが俺があげたハーバリウムで、こんなんめっちゃ嬉しいやんか。
そのまま半ば強引におじゃまして。
キッチンダイニングに、引き戸を引いたらロフト付きのリビング。
アイアンとウッド調の家具で統一された部屋はナチュラルでええ感じ。
そんでなぁ、すんねんなぁ、女の子の匂い。
餃子作るの手伝うのに手洗って、Aの向かいに座って作業開始。
残念ながら横並びはやりにくいって拒否られたけど。
せっせと手を動かしてるAを見る。
俺の視線に気づいたのか顔をあげた。
「何？あ、飲み物いる？」
望「お、ありがとー」
麦茶でいい？と作り置きの麦茶を持ってくる。
望「こんなんカップルぽくてええなぁ」
「ふ(笑)そんなん照史くんも言ってたよ」
望「へー...え？」
「？」
Aはきょとんとした顔でこっちを見る。
麦茶を入れたら、また冷蔵庫に戻しにキッチンへ。
望「照史、家来たことあんの？」
「ううん、私がお邪魔した時に...」
そこまで言ってAは言葉を詰まらせた。
冷蔵庫を閉めたAを閉じ込めるような形で俺が両手を着いたから。
望「一人で照史の家行ったん？油断しすぎちゃう？」
「照史くんそういう事する人じゃないでしょ。
今の方が十分危機感感じるよ(笑)」
こっち振り向いて、笑いながらどいてと俺の肩を押す。
たぶん結構力入れたんやろな。
それでも俺がビクともしない事でAが初めて顔をあげて俺の表情を見た。
望「...やらか今も、油断しすぎや言うてんねん」
体を屈めてぐっとAの目の前に顔を寄せる。
Aの顔が強張るのがわかった。
俺の視線から逃げるように目線を横へずらす。
「からかってるならやめてって。
顔近い、恥ずかしいから」
そんな言い方されたら余計したなんねんて。
平気なふりして、耳真っ赤なん気づいてる？
望「神ちゃんびびって、鼻やろ？」
「は...」
ぼそっと呟いた俺の言葉を聞き返そうとしたAに、キスをした。
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作者名：のら
| 作成日時：2019年6月12日 1時
