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side 神山

Aがしげの事連行してったけど、正解やった気がする。
望だけでも止めんの大変やもん。


神「望!勝手に本棚漁るんやめや」

望「うわ、これアルバムちゃう?めっちゃ見たい!
神ちゃん見よぉや」

神「アカン!」


そりゃあ見たいけども...!


神「てか望いつから来てたん?」

望「ん、10時くらい?」

神「は!?めっちゃ早いやん!Aに迷惑やろ!」


そう言いつつ、ちょっと羨ましいと思ってる自分がいるのも確かで。


神「俺ら来るまで何してん」

望「餃子包むん手伝ってー、あとはな、あれや」


そう言うと望が急に本棚から離れて俺の目の前に来る。
しかも正座なんてするもんやから、俺もつい合わせて座り直してもうた。


望「神ちゃん、」


望の目がなんや、力強くて、真剣で。
俺はなんとなく、嫌な予感がして。


望「俺、Aに告白したわ」




神「...は?え、そう、なんや」



ああ、嫌な予感に限って当たってまうのは何でなんやろう。
俺はなんや情けない返事しかできひんかった。


望「神ちゃんはさ、Aの事どう思ってるん?」


望はそんな俺を前にひるむ事なく言葉を続ける。


俺、俺は...


神「かわいいと思う」


別に見た目がタイプとかやなくて、目ぇなくなる笑顔とか、一緒にいて気を許してくれてるのわかる瞬間とか。
これが俺だけに向けられたらええのにって思う。


神「Aに惹かれとる」


...やけど。


神「今Aに限らず誰かと恋愛しようって思えへん。
WESTでの活躍のが優先してまうし、少しでも不安のタネ作りたない」


情けないけどこれが俺の正直な気持ち。
好きや。好きやねん。
やけど、そっから踏み出す勇気が俺にはない...。


望「...ん、わかった」


望は頷きながらそう言うて、何かを考えるように下を向く。


望「俺は引かへんで。
Aに選んでもらえるようめっちゃ頑張るし、両思いになったらリスク高くても付き合いたいって思ってる。
そうなっても神ちゃんは、何も言えへんからな」


ぱっと顔を上げた望はそりゃあ男らしい顔しとって。


神「お前...おっきくなったなぁ...」

望「何やねんそれ(笑)」


望はへらっと笑って足を崩して胡座をかいた。


望「はぁー...よかった。神ちゃんには早言わなアカンと思っててん」

神「ん」

望「神ちゃんは神ちゃんの好きにしてくれればええから、俺は俺で頑張るだけや」

神「つまり現状は」

望「振られたわ。
でもなぁ、めっちゃキスええ感じやってんなぁ」


気持ちより既成事実作った方が早いかもしらん。なんて真剣に望が言うから頭叩いたった。

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設定タグ:ジャニーズWEST , 小瀧望 , 神山智洋   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:のら | 作成日時:2019年6月12日 1時

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