続・あの日あの時の後ろ側《虹》

、 ページ21

「ちょ...！」

重「Aやっと来たーん？
俺めっちゃ寂しかってんけど！拗ねんで！」


うりうり言いながら首元に頭を擦りつけてくる。


「ちょ、望...！」

「「「！？」」」

望「は？何で俺？(笑)」


咄嗟に間違えてしまったのは、そんな事普段するのが望だからで。
不可抗力みたいなもので。

いつもと違ってゆるっと笑う望は別にいいのよ。
だけどお腹に回った腕の力が増す。


重「何で小瀧と間違えんねん...！」

「や、たまたま、」

重「どんなたまたまやそれ！
何なん！？2人デキてんの！？
おい小瀧お前Aの何なんや！」

望「んは、実はこっそり付き合ってんねん(笑)」

「ちょ「はぁぁぁぁぁぁあ！？！？」

「「「www」」」


流星がやりそうなふざけたノリ。
周りもそりゃあ楽しそうに笑ってる。

だけどさ、私はそれどころじゃないんだよ。
好きな男がこんなくっついてて平気でいられるかって...！


「しげ離して！」

重「嫌や！」


くるりと器用に私を回して向かい合う様にまた抱きしめてくる。

照史くんのキャー！なんて言い方は間違いなく濱ちゃんのそれだ。


「ちょっといい加減にして！美和！」

美「しげいい加減にしな」

重「嫌やって！つか何でしげなん！？
大毅って呼んでやぁ、大毅って呼ばな俺離れへんし！」


なぁ、なぁってちょっと首を傾げて私を見下ろす。
なんなんだ、なんなんだお前は。
何でそんな望みたいなブリっ子が様になってんだお前は...！


中「おいしげええ加減にせぇよ。気色悪いんじゃ」

ぐいっと体が後ろに引かれる感覚。
見上げたらそれは淳太くんで。
ありがたいけどこれはこれで、美和を思うと居心地が悪い。


重「気色悪いんやったら向こう行っとってくださーい。
なぁAはよ、名前よんでや！
大毅だいすき♡って言うて！」

「ヤダよ！」

重「なっっっんでなん！？」


肩を押し返して必死に距離をとる。


小「しげ今日ヤバいな(笑)」

濱「大阪の仕事で暫く会えてなかったからやな」

藤「にしてもあれはヤバいわ、きっしょ(笑)」

桐「あーあ、流星の奴これ拗ねとるでぇ(笑)」

藤「何でや！！！」


ぎゃーぎゃーわーわーもう収集がつかない。
ていうか私が耐えれない。

目の前で信じられないくらい可愛い顔して私を見て来るコイツがいっそ憎らしい。

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