指先に魔法、耳元に宇宙《緑》

23 ページ23

side 神山

重「神ちゃんやっば！(笑)」

尚「...顔ぱんぱん」

望「その顔懐かしいなぁ！(笑)」

中「今日ライブやなくてよかったな(笑)」

神「...ライブやったらあんな飲まへんわ」


次の日移動車乗り込んだら先に乗っとるメンバーに即ツッコまれた。
いつか望の家で飲みつぶれた時みたいに顔ぱんぱん。
頭も痛いし、Aにもめっちゃうざい電話してもうたし。

何が辛いって、酔っとっても電話の内容ちゃんと覚えとる事。
俺、めっちゃキモかったやん...。
てか、声が好きとか、ほんま、なんなんそれ。


神「...あぁぁぁっ！！！」

望「こっわ！！！え、何！？いきなり叫ばんといてや！」


隣に座るのんちゃんがいつものオーバーリアクションで騒ぐ。
うあ、声響くー...。



神「もう嫌や昨日に戻ってやり直したい」

重「別にそんな変な事言うてなかったで。なぁ」

望「最後俺が部屋まで担いでったくらいちゃう？」

神「あー、それな。望ありがとう」

望「ええってええって、前に言うてたブランドのセットアップで手ぇうつわ」

中「アホ！神ちゃん真面目やからほんまに買うてくんで(笑)」

神「望サイズなんぼやっけ」

重「マジやん！(笑)」



座席に深く座り直して、キャップ顔に乗せて少し仮眠って思ったらスマホが震えた。

通知開いたらAからチャット届いとって。


『おはよ。二日酔い大丈夫？無理しないでね』

神『大丈夫、昨日変な電話してごめんな』


返事送ったら横から望が画面覗き込んできた。
慌ててAが送ってくれたネイルの画像を開いてチャットを隠す。


望「あ、神ちゃん今回も爪塗んの？」

神「おん、お店予約できたらやってもらう」

望「え、行きつけのネイルサロンとかあんの！？」

神「ちゃうよ、ヘアサロンにネイリストのお姉さんもおんねん」

望「ほーん」

神「ほんでヘアカラーとヘッドスパやってもらう間にネイルもしてもらう」

望「OLやん！(笑)」

神「うっさいなぁ、ちゃんとヘアケアしとかんとハゲんで？」

中「神ちゃんくらい頭皮痛めつけたらそらゃなるわ」

重「淳太のがヤバイやろー(笑)いった！！！」

中「お前やってMハゲ予備軍やんけ！」

重「うっさいデベソ！！！」

中「デベソちゃうわい！！」

尚「2人とも煩いです。」

重「おら！淳太のせいで怒られたやん！」

中「アホかお前のせぇじゃ！」

尚「ふ た り と も ！ ！ ！」

重中「「すんません」」


何で俺より飲んでたのにこの人らこんな元気なん...？
もちろんこの煩い車内で寝れるはずもなく、俺は諦めてヘアサロンに予約の電話を入れた。

24→←22

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す