7色の後ろ側《赤》 (ページ49)

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レコーディングページ49

レコーディングスタジオって初めて来たけど
いろんな機材が置いてあるんだなぁ。

ドラマやら映画やらでこういうシーン見た事あったけど、実際入ってみるとわくわくしてしまう。

早々に挨拶をさせて頂いて、美和と一緒に邪魔にならない所で待機。

初めは桐山さんかららしく、中間さんは歌詞を確認しながらリラックスムード。

中「Aちゃん興味津々やな」

美「切り替え早いよね」

「ずっと怒ってるのって体力使いますから。
あとなんか、いい匂いがします」

中「あー、スタジオ臭ってあるやんな。しげか誰かも好き言うてたわ」

美「淳太何か飲む？水？」

中「ん」

美「はい」

中「ありがと」

「あれだよね、中間さん桐山さんと美和って阿吽の呼吸感がすごい」

美「そりゃね」

中「付き合い長いからな」

「デビューしてから？」

美「いや、デビュー前から。
面識でいったら淳太がハタチくらいからあったしね」

中「美和のいとこがテレビ関係で働いとって、美和この業界興味あるからってちょいちょい覗ききとってな」

「全然知らなかった」

美「高校なんてジャニーズ好きな子たくさんいるじゃん？言わない方がいいよなって」

「正しい判断だわ」

そんな前から皆の絆は作り上げてきたものなんだ。

「じゃあ、デビューの時期なんかは...」

中「あ、その辺の流れ知っとんの？」

「ネットで見たくらいですけど」

中「まぁな、大変やったなぁ。
美和はマネやるの決まってた関係で、俺らより先に話聞いててん」

美「人生で一番苦しい時期だったねぇ」

美和とはぼちぼち連絡とってたけど、全然知らなかった。
たまらなくなって美和にぎゅっと抱きつく。

中間さんがええのぉラブラブで、なんて優しい顔して言う。

桐「お！なんや！俺もまーぜーてーやー(笑)」

両手を広げてブースから飛び出してきた桐山さん。
美和と離れるタイミングがないまま、桐山さんが私たちの肩を抱くよくに身を寄せた。

一瞬ぎょっとしたけど、不思議と嫌悪感がなくて、むしろちょっと安心するくらい。

桐「淳太くん！はよこいや！」

中「はー？なんなんもう。気色悪いわ(笑)」

そんな事いいなが中間さん椅子から立ち上がり私達に肩を回す。

桐「Aちゃん、これから一緒に頑張ろな！」

「はいっ」

美「もう、わかったから解散！
淳太ブース行って！」

中「はいはい(笑)」

桐「何やもう終わりなん？
4人円陣楽しかったのになぁ、Aちゃん」

「ふふ(笑)」

優しくてあったかい雰囲気に、自然と笑みがこぼれた。