花宮廚な俺の日々＜男主＞ (ページ20)

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[番外編]　1日遅れのバレンタインページ20

ー花宮ー

昨日は１年に1度のバレンタインデー

俺はAに渡せずにいた

つーか、ホワイトデーに渡した方が良いのか？

この時期になるといつも悩む

Aに聞けば

『真から貰えるなら、何だって、何時だって嬉しいよ』

と、言われる

そーゆーふうに言ってくれるのはとても嬉しいんだが

凄く悩む

ーーーーーー

ーAー

昨日はバレンタインデー

そしてまだ嫁から貰ってない俺

え、なんで！？

確かに何時でも真から貰えるなら嬉しい

みたいな事は言ったけど

それは関係ないよな～？

結構落ち込んでたりします

もしかしてもう冷めたのか？

んなわけねぇよな

と、残りの紅茶を一気に飲み干す

冷たい．．．

「入れ直すか」

自室のパソコンの前から移動する

リビングから目映い光が零れている

俺の部屋の電気って暗いんだよな

なんて吞気に考えながら

「んー、真居るの？紅茶飲むんだけど一緒に飲まなぃ．．」

そこには料理本を胸に抱え込んで寝ている真の姿

寝言なのかさっきから「チョコ．．．チョコ．．．」

と、呟いている

何処まで可愛いんだか

寝ている真のおでこにキスをしてから

「おっし、作るか」

気合いを入れた

ーーーーーーー

ー花宮ー

目を開けると眩しい光が

と思っていたのに

俺の寝ているリビングの電気は消され

キッチンの電気だけがついていた

真「ん～、」

伸びをすると体から毛布が落ちて行く

あれ？

俺って毛布かけて寝てたか？

確か、チョコ何作ろうか迷ってて

料理の本持ったまま．．．

途端、チョコの甘い匂いが鼻をくすぐる

真「あっま」

匂いだけでお腹いっぱいになるようなくらい甘ったるい匂い

もしAじゃなくて俺が作ってたら

なんて考えてしまった

今までは買ってたからな

「起きたのか？おはよ～」

チュッと

自然に俺とキスをする

真「甘い．．」

眉間にしわを寄せ訴える

「真、甘いのダメだったよな．．．でもこれカカオ80%にしたんだけどなー」

チョコの袋を見ながら溜め息を漏らす

真「もう出来てんの？」

せっかくAが作ってくれたのに食べないわけいかない

「え、うん．．でも甘いんだろ？無理して食べなくても」

真「別に、全然ダメってわけじゃない」

「ん、分かった」

キッチンの方にパタパタと音をたてて取りに行く