こっちを見てっ！～風男塾～ (ページ14)

今日:12 hit、昨日:3 hit、合計:2,511 hit

怜生Side ページ14

愛が生徒会室の扉に手をかけた。

その瞬間、4人の間に走った緊張感。

この扉を開けば、俺たちはみんな噓つきだ。

だけど、4人一緒なら怖いものなんてない。

愛「いくで…」

愛が一呼吸おいてから、取っ手をひねる。

ガチャ))

ついに、開けてしまった。

徐々にはっきりと見えてくる生徒会の面々。

むこうも、なんだか珍しいものを見るような目つきで俺たちのことを見てくる。

唯「もぉ、みんな遅くなってごめんな？この、アホ来音が…」

来音「唯ちゃん！アホは酷いって！なぁ？健水くん。」

健水「ん？そうか？ほんまにアホやからしゃーないんちゃう？」

怜生「そうですよ？」

来音「ちょっ！怜生、お前なぁ！」

怜生「だってそうじゃないですか。」

唯・健水「「はははははっ」」

唯「ほんま、この二人のやり取りは何回見ても飽きへんな？お兄ちゃん(笑)」

健水「ほんまやで(笑)」

こんな調子で、いつもの会話を繰り広げる俺たち。

それを、これまた不思議なものを見るような目で見る生徒会の面々。

でもやっぱり、笑っている俺の恋人が一番。

特別な光を放っているかのように、輝いて見える。

この人を俺だけのものにしたい。

そう何度も願ったけど。

結局嫌われたくなくて、それ以上先には進めない。

でも、今はそれでも十分なんだ…