第七話 「助けて助けられて」 ページ8
＊
忍術学園...聞いた事はある。
無慈悲なオーマガトキ城やドクタケ城とは敵対していて、どこの城にも属さない
忍者を育成するための学園。
まさかその生徒に助けられるとは思ってなかったなぁ...
はぁ、と短く溜息をつくと、山田先生は続けて話し出した。
「まぁ、君の今の状況を見るとだいたい想像はつくが...
私が思うに今から言う２つのウチのどちらかかな？
１つ目は今回の戦でどちらかの城に仕えていて相手方に付けられた傷。
２つ目は傷が苦無や手裏剣によってつけられたような傷跡だった為、
仲間割れ...すなわち、
＿＿＿＿抜け忍。と言ったところかね？」
最後の言葉でグッと息が詰まる。
さすがは忍術学園教師...察しが良すぎる。
『助けて貰った身なので隠し事はできませんね...
...先生のおっしゃる通り、私は抜け忍です。
元ツキヨタケ忍軍小頭。AAと申します。』
「小頭」と言う言葉を口にした瞬間、先生方は目を見開いた。
まぁそりゃこんなか弱い少女みたいな見た目だと驚かれるのも無理ない....軍の中でも小柄な方だったし...
「小頭.....！？今の年はいくつか聞いても..？』
『えーっと...今年で１６になります。』
「「１６！？」」
再度驚く先生方を、ははは....と伏せ目がちに見つつ苦笑いする私。
「ま、まぁどんな理由であれ、何かしらそちらでゴタがあったのに変わりはない...が、
聞くに君はくノ一で、それも元だが小頭と言う立ち位置。
こちら側としてはたとえ理由を聞いたとしても君を信用する事はできかねる。」
そこは肝に命じておいてくれ、と続けて言う山田先生。
もちろん忍びの世界では人をやすやすと信じるなんて言語道断だ。
ここで信じる信じないの選択を間違えると、後から身に迫る危機は簡単に想像できる。
私がもしかすると何か企んでいる可能性もあるかも知れないしね。ないけど。
『もちろん分かっています。ですが私も抜け忍の故、ここに迷惑をかける訳にはいきません。
なので早急にここを去りたいのです。』
関係の無い人間を巻き込むほどバカじゃ無いよね。なんて人に言っておいて、
自分の都合が悪くなった途端その言葉をひっくり返すような恥ずかしい行動は避けたい...
お願いします、と下げれる所まで頭を下げ、解放を要求する私。
この忍術学園の存在を他人である私が知ってしまった以上、解放してくれるか分からないけど...
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春の黒猫(プロフ) - 依利さん» コメントありがとうございます！すごく励みになります...頑張ります^ ^ (2020年10月12日 21時) (
レス) id: aee551e7f9 (このIDを非表示/違反報告)
依利 - すごく面白いです！更新楽しみにしてます！ (2020年10月11日 21時) (レス) id: ed636e8d4e (このIDを非表示/違反報告)
春の黒猫(プロフ) - 菜々さん» コメントありがとうございます。読者様が苗字を設定しない場合、元々の主人公の苗字を設定しておいて欲しいとの事でしょうか...？一応この小説は苗字と名前の設定が可能になっておりまして、あえて苗字を設定していないのですが...(･･;) (2020年10月9日 16時) (レス) id: aee551e7f9 (このIDを非表示/違反報告)
菜々 - こんにちは読みたい所ですが設定のとこ少し直した方思います参考なったら嬉しいです例えば→夢崎（名前）。こんな感じです読みづらくすみません (2020年10月8日 16時) (レス) id: ea6e979d26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春の黒猫 | 作成日時：2020年9月22日 16時
