組紐2 ページ9
Aは杏寿郎の背中を見送りながら、先程括って貰った組紐をそっと撫でた。
(この組紐に願掛けしただけじゃ意味が無い…私もちゃんと強くならなきゃ)
「須磨さん！どうやったら動く的にクナイを、投げれるようになるでしょうか？きっと人じゃなかったとしても、私は躊躇しちゃう気がするんです…」
須磨はAの質問に少し驚いた顔をした後、んー…と口元に人差し指を当て思案し始めた。
『度胸と覚悟です！』
「度胸と覚悟…ですか？」
Aは須磨の言葉を反芻し、小首を傾げる。
『はい！くノ一だった私達は慣れっ子になっちゃいましたけど…生き物に攻撃を仕掛けるのは、きっと度胸が要ります！そして、天元様と鬼殺隊になって気づきました！絶対、天元様を死なせないって覚悟も必要です！！』
須磨の言葉を聞いたAは項垂れた。
(どっちも出来てない…守りたいとか、一緒に戦いたいとか言っておきながら…)
ぎゅっと拳を握ったAは、勢いよく顔を上げた。
「度胸をつけて覚悟を持てるように精進します！」
その言葉を聞いた須磨は、破顔して大きく頷いたのだった。
『おい…お前ら地味に邪魔だ』
「宇随さん！」
いつの間にか現れた天元に、Aは驚いた声を上げる。
『派手にお前と煉獄を街に行かせたのは正解だったな！』
Aの明るくなった表情と決意の籠った瞳を見て、天元は喉奥で笑うとそう呟いた。
「ありがとうございました！これからも、よろしくお願いします！」
『っし！んじゃあ、派手に覚悟しとけよ！』
にっと笑った天元はAの頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でたのだった。
杏寿郎と街に行った次の日からAの鍛錬への姿勢が、少しずつ変わっていた。
動くものに対してクナイを投げることへの恐怖心は拭えきれていないようだが、それでも初日のように取り乱してしまうことは無くなった。
『もっと的確に投げろ！！派手にいけ！！』
Aが嫁達の防具へ遠慮勝ちにクナイを投げると、天元からの激が飛んでくる。
躊躇すれば的となる嫁達の危険度も上がる。
更に実践となった時に、A自身と同行する隊士の危険度も上がる。
宇随はAが躊躇する度に、その事を丁寧に教えていった。
(頭で理解するのと心で理解するのって、こんなに違って難しい…)
その度にAは、度胸を持つことの重大さ、覚悟を持つということの大変さを実感していた。
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さや(プロフ) - 更新ありがとぉ〜！いつにも増して引き寄せられるのたまらない(´﹃｀)のらは状況を説明してくれる文がほんと丁寧だから、アクスタを前に妄想しながら読んじゃったよ(*ˊᗜˋ*)wいい萌えをありがとう♡!! (2023年2月27日 1時) (
レス) @page37 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa152(プロフ) - さや、コメントありがとう♡やっと再開(´；ω；｀)待っててくれてありがとうー！！(*´˘`*)♡ (2022年10月23日 21時) (レス) id: 5021f8e528 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - のらの新話がもう読めた(;//Д//)‼すけこまし扱いされてる煉獄さん助かる(੭ु//́Д/̀/)のら再開ありがとぉ♡♡ (2022年10月23日 21時) (レス) @page29 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - cocoa152さん» 一応お伝えします。鬼滅の妖怪奇談にでているジバニャンやかごめの台詞は、兵庫水軍と犬夜叉異聞路という私の別の作品に在ります。宜しければ其方も是非。まだ完結はまだですが… (2022年4月25日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa152(プロフ) - みこち様、初めまして。コメントありがとうございます✨楽しんで頂けて嬉しいです(*≧▽≦)読みに行かせていただきますね♪ (2022年4月25日 18時) (レス) id: 5021f8e528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のら | 作成日時：2022年3月26日 11時
