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鍛錬2 ページ4

『投擲の練習だけじゃなくて、体力作りも一緒にやりましょう!』
雛鶴はそう言うとAにそっと手ぬぐいを差し出す。
「あ、ありがとうございます…」
Aはその手ぬぐいを受け取り、そっと顔に当てた。
『まぁ…なんだ!初日なんてこんなもんだ!!地味に落ち込むなよ!』
天元もそんなAの姿を見て、励ましの言葉をかける。
『少し休みましょう!』
雛鶴の言葉で休憩となる。

『天元様!』
『なんだまきを』
『天元様』
『なんだ雛鶴』
『天元様!天元様!!』
『ちょっと落ち着け須磨!』
四人のやり取りを見ていると、嫁達三人が天元のことを心から慕っていること、そして天元もそんな三人を思っていることが伝わってくる。
(なんかいいなぁ…暖かい…)
そんな姿を見てAはふわりと微笑んだ。
『どうしたんだい?』
まきをはAの左隣に座ると、お茶を差し出す。
『何が楽しいことでもあった?』
雛鶴はAの右隣に座り、お饅頭を差し出す。
『なんですか!?なんですかぁ〜!?』
須磨はAの前に座り、何か面白いことがあったのか!?と身体を前のめりにしている。
「いえ、その…。お嫁さん三人も居たら嫉妬したりしないのかなぁ…って思ってたんです。でも、皆を見てたら皆が宇随さんを慕ってるも、そんな皆を宇随さんが大切にしてるのも分かるから…愚問だったなぁって思って。」
はにかみながらAがそう言えば、三人は顔を見合せた後、嬉しそうに恥ずかしそうにはにかんだ。
『そんなの煉獄様とAちゃんだって一緒じゃないですかぁ〜!』
須磨は手をパタパタと仰ぎながら、Aにそう言い放った。
「…え?」
『そうだよぉ!二人を見てれば想いあってるの分かるしね!』
まきをも、にこにこと微笑みながら頷く。
『そうそう!二人の雰囲気が柔らかいものね!』
雛鶴も、頷く。
「え…?まっ…て…え?」
Aの顔は、みるみるうちに赤くなっていく。
『『『え?』』』
そんなAを見て、三人は目が点になる。
『あー…こいつら、地味に自分達の恋慕の情に気づいてねぇからな』
黙って四人の会話を見守っていた天元は、思わず苦笑する。
「〜ッ!」
Aは顔を両方の手で覆い、その場に突っ伏した。
思い返せば、杏寿郎に心奪われるような事は沢山あったが…
(そういうことか!!)
ようやく自分の恋心に気づいたAだった。

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さや(プロフ) - 更新ありがとぉ〜!いつにも増して引き寄せられるのたまらない(´﹃`)のらは状況を説明してくれる文がほんと丁寧だから、アクスタを前に妄想しながら読んじゃったよ(*ˊᗜˋ*)w‪いい萌えをありがとう♡!! (2023年2月27日 1時) (レス) @page37 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa152(プロフ) - さや、コメントありがとう♡やっと再開(´;ω;`)待っててくれてありがとうー!!(*´˘`*)♡ (2022年10月23日 21時) (レス) id: 5021f8e528 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - のらの新話がもう読めた(;//Д//)‼すけこまし扱いされてる煉獄さん助かる(੭ु//́Д/̀/)のら再開ありがとぉ♡♡ (2022年10月23日 21時) (レス) @page29 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - cocoa152さん» 一応お伝えします。鬼滅の妖怪奇談にでているジバニャンやかごめの台詞は、兵庫水軍と犬夜叉異聞路という私の別の作品に在ります。宜しければ其方も是非。まだ完結はまだですが… (2022年4月25日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa152(プロフ) - みこち様、初めまして。コメントありがとうございます✨楽しんで頂けて嬉しいです(*≧▽≦)読みに行かせていただきますね♪ (2022年4月25日 18時) (レス) id: 5021f8e528 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のら | 作成日時:2022年3月26日 11時

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