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誤解?3 ページ23

「知ってますか?杏寿郎さんが後輩の面倒見が良いのは、ちゃんとご両親に愛情を持って育てて貰った記憶があるから。杏寿郎さんが決して屈しないのは、優しく暖かく逞しい貴方の背中を見て育ったから。杏寿郎さんが人の痛みに寄り添えるのは、悲しむ貴方を何とかして救いたいと願い続けているから。そしてそれは例え冷たくあしらわれても、貴方に向き合う強さがある千寿郎くんも同じです。ほら、沢山の才能を貴方と貴方が愛した奥様が、二人の息子にちゃんと残してるんですよ?奥様が託した最愛の息子たちを、否定しないでください。それは、貴方の愛した奥様との記憶を、否定してしまうことになるから……」
『っ!!分かった口を聞くな!!!』
Aの言葉を聞いていた槇寿郎は、酒瓶を振り上げる。
しかし、その腕が振り下ろされることは無かった。
『父上、彼女は怪我人です。』
その場に凛とした声が響く。
『兄上……』
槇寿郎の腕を止めたのは杏寿郎だった。
杏寿郎は槇寿郎の腕を話すと、そっと頭を下げる。
『父上、俺は貴方が大手を振って送り出せるほど、信頼の置ける息子では無かったのでしょう……今もこうして、心労をかけてしまっている。申し訳ありませんでした。』
『っ!?杏寿郎…謝るのは俺の方だ。お前の……お前たちの良い父では居られなかった。俺は弱い男だ……だが、お前たちは彼女の言ったように、強い……俺の自慢の息子たちだ。』
『『父上……』』
その言葉を聞いた杏寿郎と千寿郎は、瞳を揺らがせる。
(よかった……)
煉獄家が和解した姿を見たAは、胸をなでおろした。

『?Aさん……?Aさん!?』
『どうした千寿郎?……A!?』
急に声を荒らげた千寿郎を不思議に思った杏寿郎が、そちらへと視線を向ければ、Aが千寿郎にぐったりともたれかかっている。
『あ、兄上!!Aさん手の傷が……!!』
その言葉に杏寿郎は膝をつきAの掌を見れば、包帯が吸いきれなかった血が土の上へと落ちていく。
『なっ!?』
杏寿郎は咄嗟にAを抱き上げる。
「駄目……ですよ。杏寿郎さんの方が、重症なんだから……」
ぐったりと真っ青になりながら、Aは杏寿郎を止めようとする。
『好いた女子の一大事に気づけんとは……男として不甲斐なし!!!』
(え?あれ……?だって……)
そこでAの意識は途切れた。

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さや(プロフ) - 更新ありがとぉ〜!いつにも増して引き寄せられるのたまらない(´﹃`)のらは状況を説明してくれる文がほんと丁寧だから、アクスタを前に妄想しながら読んじゃったよ(*ˊᗜˋ*)w‪いい萌えをありがとう♡!! (2023年2月27日 1時) (レス) @page37 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa152(プロフ) - さや、コメントありがとう♡やっと再開(´;ω;`)待っててくれてありがとうー!!(*´˘`*)♡ (2022年10月23日 21時) (レス) id: 5021f8e528 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - のらの新話がもう読めた(;//Д//)‼すけこまし扱いされてる煉獄さん助かる(੭ु//́Д/̀/)のら再開ありがとぉ♡♡ (2022年10月23日 21時) (レス) @page29 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - cocoa152さん» 一応お伝えします。鬼滅の妖怪奇談にでているジバニャンやかごめの台詞は、兵庫水軍と犬夜叉異聞路という私の別の作品に在ります。宜しければ其方も是非。まだ完結はまだですが… (2022年4月25日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa152(プロフ) - みこち様、初めまして。コメントありがとうございます✨楽しんで頂けて嬉しいです(*≧▽≦)読みに行かせていただきますね♪ (2022年4月25日 18時) (レス) id: 5021f8e528 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のら | 作成日時:2022年3月26日 11時

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