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宇随家 ページ1

『Aさん、体調も準備の方も大丈夫ですか?』
Aが荷造りを終えると、ちょうどしのぶが部屋へと入ってきた。
「はい!色々ありがとうございます。」
元々、こちらに居た訳では無いAの荷物はかなり少ないが、しのぶが持っていた方がいい物をいくつか見繕い持たせてくれていた。
『いえ、宇随さんには奥様が三人も居ますし、Aさんが困ることは無いとは思いますが…何かあったら鴉に文を付けて飛ばしてください。すぐに行きますから。』
「ありがとうございます…」
Aはしのぶの言葉に、心が暖かくなるのを感じた。


ガタン!!
『胡蝶は居るだろうか!!!』
勢い良く扉が開いた音と共に、杏寿郎の声が響き渡る。
『はぁ…何度静かにと言えば通じるのか…』
先程の暖かい笑みとは打って変わって、しのぶはどす黒いオーラを放つ。

『しのぶ様、炎柱様がいらっしゃいましたぁ』
すみに案内された杏寿郎が、Aとしのぶのいる部屋へと入ってくる。
『もう支度は済んでいるのだな!感心!感心!!』
『はぁ…煉獄さん。ここは怪我人や病人のいる場所です。お静かに…』
しのぶは軽く溜息をつきながら、何回目か分からない指摘を杏寿郎にする。
『むぅ…すまん!!』
『はぁ…』
どうしても声が大きなってしまう杏寿郎に、しのぶは諦めの溜息をついた。

「杏寿郎さんは、どうかしたんですか?もしかして…怪我を?」
二人の会話を聞き苦笑していたAは、杏寿郎へと視線を向ける疑問をなげかける。
『いや、今日は君が宇随の所へ行く日だろう?顔を見ておこうと思ってな!』
それに…と、杏寿郎は言葉を続けた。
『Aに無理をさせるなと、宇随に伝えておかねばと思ってな!!』
『んな事する訳ねぇだろ!お前より派手に女の扱いは慣れてるからなぁ!!』
いつの間に来ていたのか、杏寿郎と話していると窓の外から天元が、声をかけてきた。
「宇随さん!」
Aは天元に気づくとそちらへと身体を向ける。
「今日からよろしくお願いします。」
深々と頭を下げたAに、天元はにやっと笑みを深くした。
『俺は派手を司る祭りの神だからな!地味な事はしねぇ…派手に行くぜ!!!』
「えっ…と、はい。」
内心首を傾げながらAは、大きく頷いたのだった。

宇随家2→



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さや(プロフ) - 更新ありがとぉ〜!いつにも増して引き寄せられるのたまらない(´﹃`)のらは状況を説明してくれる文がほんと丁寧だから、アクスタを前に妄想しながら読んじゃったよ(*ˊᗜˋ*)w‪いい萌えをありがとう♡!! (2023年2月27日 1時) (レス) @page37 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa152(プロフ) - さや、コメントありがとう♡やっと再開(´;ω;`)待っててくれてありがとうー!!(*´˘`*)♡ (2022年10月23日 21時) (レス) id: 5021f8e528 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - のらの新話がもう読めた(;//Д//)‼すけこまし扱いされてる煉獄さん助かる(੭ु//́Д/̀/)のら再開ありがとぉ♡♡ (2022年10月23日 21時) (レス) @page29 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - cocoa152さん» 一応お伝えします。鬼滅の妖怪奇談にでているジバニャンやかごめの台詞は、兵庫水軍と犬夜叉異聞路という私の別の作品に在ります。宜しければ其方も是非。まだ完結はまだですが… (2022年4月25日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa152(プロフ) - みこち様、初めまして。コメントありがとうございます✨楽しんで頂けて嬉しいです(*≧▽≦)読みに行かせていただきますね♪ (2022年4月25日 18時) (レス) id: 5021f8e528 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のら | 作成日時:2022年3月26日 11時

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